建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2013年10月号〉

【寄稿】

高難易度工事で総合技術力を発揮

警視庁 月島警察署庁舎建築事業

 警視庁 月島警察署庁舎建築事業
 現場代理人(錢高・大豊・アイサワ・京王建設共同企業体)
 冨永 良則

 当庁舎は、階数が地下2階・地上13階、延床面積28、206u、根切り深度が15.55mの規模で、警察署施設、本部施設等を備えております。設計はダブルスキンカーテンウォール、太陽光パネル等を取り入れ、環境負荷を考慮した高品質、高性能な設計となっています。施工者は入念な施工計画と施工管理が要求され、安全管理面においても、疎かにできない難易度の高い工事です。

 施工に当たり、地下の工事計画においては施工性・安全性かつ経済性を考慮した計画で、地上の工事では地下部の工事計画に加え、各業種のサイクル工程に比重をおいた、効率的な工事を進めています。

 また、東日本大震災後の労務事情の悪化により、幾度も作業手順と工法の見直し等を行い、工程に支障が出ないように努め現在に至っております。

 昨今、建設技術者の能力低下が叫ばれておりますが、今回の月島警察署庁舎改築工事に携わることで、計画を立案する企画力、品質を確保する技術力、施工を管理する施工力等、総合的な技術力が発揮され、若年技術者をはじめ従事した関係者の技術力の向上が図れた建物であります。


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