【寄稿】水島港国際物流ターミナル・臨港道路整備事業について
1.水島港の概要
玉島地区の玉島ハーバーアイランド(人工島)は物流を中心とした新しいみなとまちづくりをめざして昭和62年に工事着手したもので、現在までに国際コンテナターミナルや工業用地の一部が供用されています。このように発展を遂げてきた水島港は平成15年4月、全国で23番目に特定重要港湾に指定(平成23年4月より国際拠点港湾に名称変更)され、港湾取扱貨物量が全国6位(平成23年)の全国有数の国際物流拠点となっています。 2.整備事業の概要
加えて、切迫する大規模地震への対策として、耐震強化岸壁として整備します。 整備完了後は、大型船舶の入港が可能になるとともに、背後圏との陸上輸送時間短縮等の効率化が図られ、物流コストが削減されます。 これにより、港湾背後に立地する主要企業の産業競争力が強化され、地域の産業及び経済の振興が期待されるうえ、大規模災害に対する地域の災害対応力が強化されます。 また、水島地区と玉島地区を結ぶ現橋(水玉ブリッジライン)の混雑も緩和されます。 なお、臨港道路玉島幹線と一般国道430号を結ぶ新設臨港道路は、全長約2.6kmの鋼桁橋(一部PC橋)で、標準的な幅員は12.5m、2車線で南側に自転車・歩行者道が設けられる計画です。
3.整備事業の進捗状況
岸壁の整備においては、県内で発生、生産される銅スラグを地盤改良材やケーソンの中詰材に活用することで、リサイクルを推進し、良質な砂の資源保全に寄与しました。銅スラグは、砂より単位体積重量が大きいことからケーソン形状もスリム化することができ、コスト縮減をはかることが出来ました。また、連続する岸壁の一部に本施設の耐震性を確保するための改良が必要となりましたが、軽量材を活用することで、施工範囲を最小限とし、供用中の岸壁の利用を妨げることなく施工することが出来ました。
4.おわりに今後もますます重要性を高める水島港が地域の皆様のご期待に添えるように事務所一丸となって取り組んで行きます。 |