建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2013年8月号〉

　副局長インタビュー 宗谷総合振興局

恵まれた資源を活かし酪農・水産・観光振興と地域を守る交通網の整備を推進

北海道 宗谷総合振興局 副局長(建設管理部担当) 　宮�ｱ 義彦　みやざき・よしひこ   　昭和32年 1月15日生まれ　上川郡鷹栖町出身 　北海道大学 卒業 　昭和54年 10月 北海道庁入庁 　平成15年 6月 建設部空港港湾課 主幹(石狩湾新港管理組合 派遣) 　平成17年 4月 稚内土木現業所 企画調整室長 　平成20年 4月 函館土木現業所 管理部長 　平成22年 4月 建設部土木局砂防災害課 災害・海岸担当課長 　平成23年 6月 北海道開発局 室蘭開発建設部 苫小牧港湾事務所長 　平成24年 4月 現 職

──本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせ下さい

宮�ｱ　稚内建設管理部が所管する宗谷地域は、豊かで美しい自然の下、恵まれた資源を生かした酪農業や水産業、観光業が盛んな地域であり、国道40号やバイパスへのアクセスを快適にする道道の整備、日本海とオホーツクをつなぐインフラ整備は、地域の関心度も高いと認識しています。
　また、オホーツクで好調なホタテ漁をはじめとする漁業を支える港の整備、特に港に流れ込む砂を除去する浚渫事業の推進など、建設管理部の事業は、常に地域の仕事や生活と密接に関わっており、住民の要望に迅速に対応出来るように今後さらに尽力していきます。

利尻富士利尻線交付金(改築)工事(繰越)

──安全で安心な地域づくりと喫緊課題の防災対策強化に向けた取組をお聞かせ下さい

宮�ｱ　交通手段の多くを道路に依存していることから、降雨時や降雪期においても安全に通行できる交通確保のための事業を推進します。また、地域住民が安心して暮らせるための災害に備えた河川や砂防などの治水対策を推進します。

──平成25年度予算執行にあたっての最重点施策などがあればお聞かせ下さい

宮�ｱ　主要事業として、元地香深線の新トンネル事業があります。本路線は礼文島のフエリー発着地である香深地区と元地地区を結ぶ唯一の路線ですが、岩崩落による交通止めが常時懸念されています。新トンネルにより崩落危険個所を回避し安全な通行が確保されることや、区間距離が約4�qから1.6�qに短縮されることなどから、地元住民からは一日も早い開通が期待されており、平成28年度の開通を目指して事業を推進します。
　次に、利尻富士利尻線(鴛泊地区)ですが、鴛泊地区は利尻島の玄関口であり、商店街も集中しています。現道は道路幅員が狭く、歩道も設置されていないことから夏場の観光時期や積雪期には渋滞が発生し、車輛及び歩行者の通行に支障をきたしています、このため、人と車輛の安心・安全な通行を確保するために車道の拡幅と歩道設置を行っています。
　また、洪水対策では、クサンル川総合流域防災事業を進めています。クサンル川は、稚内市街地を流れ、国道40号やJR宗谷本線と交差しながら稚内港へ流下している2級河川です。流域の急速な宅地化や下水道整備により洪水流量の増大を招き、度重なる洪水被害が発生しているために平成19年度より事業を進めております。

クサンル川総合流域防災工事外

──社会資本整備事業や災害復旧対策など地域に貢献している建設業界への要望や期待があればお聞かせ下さい

宮�ｱ　建設業は、地域の安全・安心を守り、雇用の受け皿として功績を残しています。特に宗谷管内の建設協会は積極的に地域づくりを実践しており、地域に貢献しています。
　稚内建設管理部としても、今後も良きパートナーとして連携を強化していきます。