建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2013年8月号〉

 副局長インタビュー 留萌振興局

活気ある産業振興の基盤づくりと冬期間の交通障害対策や道路網の整備を促進

 北海道 留萌振興局 副局長(建設管理部担当)

 大橋 恵治
 おおはし・けいじ
 昭和30年5月5日生まれ 上川町出身
 昭和51年3月 旭川工業高等専門学校機械工学科卒
 昭和57年4月 北海道庁入庁(帯広土木現業所)
 平成15年6月 室蘭土木現業所企画総務部総務課長
 平成18年4月 北海道議会事務局議事課主幹
 平成20年4月 建設部総務課主幹
 平成21年4月 建設部参事(石狩湾新港管理組合派遣)
 平成23年6月 空港港湾局物流港湾課長を経て
 平成25年4月 現職

霧立小平線
──副局長のご就任と本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせ下さい
大橋 日頃から、建設管理行政の推進について、深いご理解とご協力をいただき、厚く御礼を申しあげます。
 1市6町1村で構成される留萌管内は、南北に続く夕日の美しい海岸線など豊かな自然が残されており、中部の天売島・焼尻島及び南部の暑寒別山系は、平成2年に暑寒別天売焼尻国定公園として指定されています。また、留萌のニシン街道、増毛の歴史的建物群、天塩川などは北海道遺産に指定され観光資源にも恵まれた地域となっております。
 留萌建設管理部としては、こうした地域の皆様の命と財産を守り、安全で安心して暮らすことができるように整備することが第一の使命であると考えており、このためにも、これまで以上に道路、河川、ダム、漁港等といった地域の整備はもとより、社会資本の適切な維持管理を行ってまいります。
 また、公共事業は地域の経済や雇用を支える重要な役割も担っています。私としては、広域的な地域づくりということを念頭に、それぞれの地域が抱える課題に対して、地元の方々と一緒になって考え、行動し、さまざまな取り組みなどにも積極的に関わっていきたいと考えております。
暑寒別川
──平成25年度予算執行にあたり最重点の施策等をお聞かせ下さい
大橋 当部の平成25年度当初予算は、公共事業では62個所、約39億5千6百万円、単独事業では83個所、約10億5千5百万円で合計145個所、約50億1千1百万円となっています。
 今年度の事業内容といたしましては、道路事業では、地域に安全と安心をもたらす「交通ネットワークの形成」を目指し、国道239号と遠別中川線を補完し、上川北部圏及びオホーツク圏と留萌北部圏の短絡ルートを形成する名寄遠別線の整備を引き続き進めてまいります。
 また、国道232号を補完し地域間の交通アクセスを向上させるため、苫前小平線や大椴線の改良事業を進めてまいります。
 このほか、冬期間の安全な道路交通の確保に向け、達布小平町線や天売島線などで防雪対策事業を進めるとともに、老朽化対策として小平幌加内線などで橋梁の長寿命化に継続して取り組んでまいります。治水事業では、「安全で快適な地域づくり」を目指し、古丹別川や初山別川の河川改修を促進するとともに、暑寒別川などの砂防事業や留萌見晴地区の雪崩対策などにつきましても引き続き進めてまいります。さらに、管内の主要産業である漁業の振興を図るため“活力ある産業振興の基盤づくり”を目指し、力昼漁港、豊岬漁港などの整備を継続して進めていくとともに、融雪による災害の発生などにも注視し、管理施設等に被害があった場合は速やかに復旧を進めてまいります。このほか、留萌市の中心市街地においては、道営住宅「サンセット留萌」の第1期工事が昨年度完成し、現在、第2期工事を今年度完成に向けて進めております。この新たな道営住宅は、高齢者や子育て世帯の入居に配慮し、安全に安心して暮らせる住環境の実現を図るとともに、中心市街地の活性化に資する取り組みとして進めているものです。
豊岬漁港
──社会資本整備事業や災害復旧対策などで貢献している建設業界への要望や期待がありましたらお聞かせ下さい
大橋 建設業は良質な社会資本整備はもとより、地域の経済や雇用を支えるとともに、災害時の対応や地域の安全・安心に寄与するなど重要な役割を果たしていることから、当部としては、今後とも活力ある地域づくりに大きな役割を果たしていただけるよう、引き続き支援を行うとともに、基幹産業として益々発展されますことを期待しております。

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