【寄稿】「東九州道」の早期開通に向けて
1.H24年度は6区間も開通
東九州自動車道は、北九州市を起点に九州東岸の各都市を経由して鹿児島市に至る延長436qの高速道路です。
2.高速道路の潜在能力
@時間短縮
現在、延岡市から北九州市まで3時間57分かかりますが、高速が整備されることで3時間10分と47分短縮されます。時間が短縮されることにより、物流は勿論、救急医療や地域開発の支援等に貢献できます。 A代替えルートの確保災害等で国道10号等の一般道が通行止めになった場合、代替えルートとなり、緊急輸送等の災害初動時から活用することで安心・安全な暮らしの確保に寄与することが可能です。 B巨大津波対策南海トラフ大地震を想定し津波被害によって逃げ場の無くなる可能性がある地区に、住民の避難行動の一助となる「緊急連絡路」や「避難階段」を設置しています。大分県側では丸市尾と葛原の2カ所に、宮崎県側では北浦地区に2カ所設置しています。
3.開通がもたらした効果
今年度の開通で特筆すべき事は、大分県と宮崎県が初めて高速道路で結ばれたところに意義があります。両県知事も経済交流や観光交流を期待する旨発言されています。特に、佐伯市蒲江と延岡市北浦は、これまで車で55分もかかっていました。本当に近くて遠い町でしたが、「蒲江〜北浦」間の開通によって、23分に短縮され、近くて近い町へと変貌してしまったのです。経済界では、佐伯・延岡それぞれの海の幸・山の幸など、お互いの良さを活かした戦いが始まるとの声も聞こえてきます。実際、蒲江では、海の幸を中心に観光宣伝隊を組織し、宮崎県北をターゲットに精力的に活動していますし、延岡では、今一度延岡のシンボルである五ヶ瀬川を活かした街づくり計画に沿って、鮎やなや食事処の整備などに着手、来訪者の受け入れ準備が着々と進んでいます。 4.今後の見通し
現時点で、見通しの立っている区間を開通年度ごとに整理すると次のとおりです。 ●平成25年度 「苅田北九州空港(かんだきたきゅうしゅうくうこう)〜行橋(ゆくはし)」、「日向(ひゅうが)〜都農(つの)」 ●平成26年度 「行橋(ゆくはし)〜豊津(とよつ)」、「椎田南(しいだみなみ)〜宇佐(うさ)」、「北浦(きたうら)〜須美江(すみえ)」、「曽於弥五郎(そおやごろう)〜鹿屋串良(かのやくしら)」 ●平成27年度 「佐伯(さいき)〜佐伯南(さいきみなみ)〜蒲江(かまえ)」 これからも分かるとおり、平成25年度には延岡〜宮崎間が高速道路で繋がり、平成26年度には北九州〜佐伯間が繋がることになります。 両県知事や経済界などからの、北九州市から宮崎市まで、早期に繋いでほしい、との切なる思いを重く受け止め、一日でも早い開通を目指しさらなる努力したいと思います。 |