建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2013年2月号〉

年頭所感

物流・交通拠点とのアクセス強化や防災・減災対策を推進し
安全・安心な暮らしの確保と地域の発展を目指す

国土交通省 北海道開発局
札幌開発建設部 部長 西村 泰弘

 明けましておめでとうございます。皆様には健やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
札幌開発建設部が実施している開発事業の推進につきまして、日頃から特段のご支援とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
 昨年度を振り返りますと、管内におきまして、1月には岩見沢市を中心とする記録的な豪雪、5月には国道230号中山峠の土砂崩れによる全面通行止めが発生し、関係機関等の皆様のご協力の下、連携して災害復旧に当たって参りました。改めて道路や河川等の日頃の維持管理・補修の重要性を認識し、更なる防災・減災対策をしっかりと進めることが大切であると考えさせられる年となりました。
 札幌開発建設部は、北海道の中心である道央圏を管轄し、各種事業を所管しておりますが、本年の事業をご紹介いたします。
 河川事業では、安全・安心な地域の実現のため、石狩川の河川改修に加え千歳川の遊水地群、夕張シューパロダム、昨年新規着手した北村遊水地の整備を進めます。これらの施設整備の他、自治体が行うハザードマップの作成支援、災害時の自治体に対する職員や災害対策車両の派遣など地域と協働しながら、石狩川流域の防災力の向上に貢献して参りたいと考えています。
 道路事業では、新千歳空港等の物流・交通拠点とのアクセス強化を図る「道央圏連絡道路」として泉郷道路、長沼南幌道路、中樹林道路、当別バイパスの整備等を進めます。また、雄冬防災等の「防災震災対策」や「事故ゼロプラン」「通学路における交通安全の確保」など安全・安心な道路づくりを推進するとともに、道路利用者のニーズを踏まえメリハリをつけた維持管理や、冬期道路情報の収集・提供の充実化、関係機関相互の連携強化による冬期交通の信頼性向上を図ります。
 空港事業では、新千歳空港が大規模地震災害時に人命救助、災害復旧支援、航空ネットワークの維持等の役割を果たすため、重要施設の耐震化を計画的に実施します。また、札幌飛行場(丘珠)の老朽化した施設を改良します。
 公園事業では広域的なレクリエーション需要に対応するため、コスト縮減を図りつつ、国営滝野すずらん丘陵公園の適切な運営・維持管理を行います。
 農業事業では、我が国の食料自給率50%の達成に向け、ほ場の排水改良や大区画化・農地利用集積による生産性向上を図るため、国営農地再編整備事業美唄茶志内地区に着手し、更に3地区で整備を進めています。また、農業水利施設の計画的な整備・更新によって、良食味米生産に向けた安定した用水確保や排水被害解消を図るため、国営かんがい排水事業北海(一期)地区外7地区や国営造成土地改良施設整備事業幌新地区で整備を進めています。
 当部といたしましては、限られた予算の中、各種事業を効率的かつ効果的、そして確実に推進するとともに各方面の方々からのご意見を大切にしながら、今後とも災害に強い安全・安心な暮らしの確保と地域の健全な発展を支えていくために一層の努力をしていきたいと考えておりますので、引き続き皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。
 結びに、本年が皆様にとりまして素晴らしい年になることをご祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。


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