建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年12月号〉

ZOOM UP

コンパクト設計で広い前庭に映える快適な学び舎

── 地域の調和と環境に配慮した学校施設づくり

札幌市 手稲中学校改築工事

▲外観完成イメージ

 手稲中学校は手稲区富丘の住宅地に位置し四方を道路で囲まれている。

配置計画
1.工事期間中も屋外運動場を利用できるよう、一部仮設校舎を利用した建て替え計画とした。また、建物を敷地南側にコンパクトにまとめることで周辺の環境変化を最小限にとどめた。屋内運動場は既存の建物を利用する計画としている。
2.これまでより建物を前面道路からセットバックすることで、圧迫感を無くし、広い前庭とテニスコートを確保する。

平面計画
1.中央に吹き抜けを配置し、各階に採光と換気を提供し、快適な環境づくりを提案している。
2.普通教室は日照条件の良い南側に学年単位で配置した。
3.敷地は高低差があることから、昇降口を2階とし、職員室は昇降口・グラウンドの双方が見渡せる2階に配置し防犯性・安全性に配慮した。

その他
1.建物の耐久性の向上や長寿命化から外断熱工法を採用し、外部環境の温度変化を遮断することで、室内温度の安定を図る。
2.学校内の床段差の解消やエレベーター及び多目的便所の設置など障がい者にも配慮した設計となっている。
3.揮発性有機化合物等による室内の空気汚染対策としては、建築材料の選定や機械換気などで対応する。
4.校舎屋上に太陽光パネルを設置し、児童の見学スペースを確保するなど環境学習にも配慮している。
5.主な暖房熱源にペレットボイラーを導入する。



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