建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年11月号〉

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ハマチ・マグロ養殖の拠点港として県経済に貢献

―― 沖防波堤建設に着手

愛媛県 本浦漁港

▲事業計画平面図 凡例

  愛媛県の南西に位置する宇和島市戸島の本浦漁港は、古くから周辺海域の良好な漁場を生かした沿岸漁業が盛んであり、近年はハマチやマグロ等の海面養殖によって宇和海有数の漁業基地となっている。また、周辺海域で操業する漁船にとっては、荒天時等の避難港として重要な役割を担う、第4種漁港に指定されている。
 これまで昭和28年度の第一次漁港整備5ヵ年計画から順次整備を進めてきた。また、周辺海域の漁船にとって、異常気象時における大切な避難港として現在まで整備を進めてきたが、防波堤の延長が短いため、湾内静穏度が低く、避難港としての機能が十分なものには至っていない。

▲位置図 ▲ジャケット式防波堤

  平成21年度からは、水産生産基盤整備事業の一環として本浦地区の沖防波堤延伸(L=120.0m)に着手した。
 本漁港のある宇和海はリアス式海岸からなる急深な海域であり、防波堤設置水深が非常に深くなることから、ハイブリッドケーソン工法及びジャケット工法を採用している。
 平成23年度はジャケット1基(L=20m)設置済みであり、平成24年度は、ハイブリッドケーソン2函(L=20m×2函=40m)及びジャッケット1基(L=20m)を設置し、L=60mの区間完成を図ることとしている。
 この防波堤の整備により、湾内静穏度を確保し、漁業活動日数の増大、係留作業等の労働時間の短縮を図ることができる。また、係留施設の整備により、係船岸不足を解消し、漁獲物の水揚作業の円滑化を期待できる。
 今後、順次整備を進め平成27年度の事業完了を目指している。

▲現況写真


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