建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年11月号〉

寄稿シリーズ 現場代理人の目

建設現場の最前線から
〜北海道建設部 稚内建設管理部編




 建設現場は現場代理人をトップに、多くの作業員、重機オペレーターらが、専門的知識と技能をフルに発揮する技術者たちの晴れ舞台でもある。だが、現場は常に平坦な場所とは限らず、寒風吹き荒れる野ざらしの現場や、目のくらむ高所や陽光の届かない地下、坑内の場合もあり、危険も伴うために一般者が立ち入ることは出来ない聖域だ。そうした人目から隔離された建設現場の様子を、最前線で陣頭指揮にあたる現場代理人の寄稿を通じて紹介する。

稚内建設管理部


●須古頓漁港 水産生産基盤整備工事
  藤・荒井・菅原特定建設共同企業体 現場代理人 瀧谷 哲

●美深中頓別線 交付金(地方道)工事(一括)
  豊成建設株式会社 現場代理人 森安 雅樹

●利尻富士利尻線 交付金(改築)工事(繰越)
  株式会社 共成建設 現場代理人 笹森 尚人



須古頓漁港 水産生産基盤整備工事

須古頓漁港 水産生産基盤整備工事
藤・荒井・菅原特定建設共同企業体

現場代理人 瀧谷 哲

当工事は、須古頓漁港港内及び航路の静穏性を高める事を目的として、平成20年度に工事を開始、今年度に完成となります。
 今回、堤頭部までの施工で消波ブロックが64t型から80t型と大型化し、製作・据付作業の施工計画について、安全及び施工方法等に十分な配慮をし、ゼロ災害に向けて工事を進めている状況であります。又、指定製作ヤードにおいて、製作できる個数が限られている為、設計強度に達したブロックを据え付け、ブロックの製作を再開する事を繰り返す工程管理及び、起重機船の調達(予定)に苦労しているところです。
 品質管理においては、80t型の製作に使用するコンクリートが高比重コンクリートで管理する為、打設日毎に規格内である事を現場確認し、施工しております。
 須古頓漁港利用者(漁業者)からは、年々港内の静穏性が良くなっていると喜ばれてきましたが、今年で最終年度となるので漁港利用者及び発注者と協議しながら工事完成に向けて最大限努力し、更に喜んでいただけるよう取り組んでいきたいと思います。




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美深中頓別線 交付金(地方道)工事(一括)

豊成建設株式会社
現場代理人 森安 雅樹



 私たちは、美深中頓別線交付金(地方道)工事(一括)を担当しています。
 当工事は、美深中頓別線の落石防止対策を目的としています。平成16年度に落石が発生し応急対策及び現地調査を行い、平成23年度より落石対策工事を着工しております。
 本工事では、岩塊を人力穿孔し破砕薬(非火薬)の蒸気圧により破砕掘削を行います。破砕された岩石(50cm程度)は、1次堆積箇所に堆積し、断崖掘削機により小割破砕し2次堆積箇所へ投石処理を行う工事です。
 今年度は、岩塊の不安定部分(崩壊の危険)の除去を優先的に行います。施工箇所の比高差が100m以上ある為、破砕岩石が飛散し交通障害を起こさないよう飛散防止に細心の注意を払って施工を行っています。
 これから、気象条件が非常に厳しい時期となりますが、専門業者と一丸となって無事故・無災害で工事完成にむけ努力します。


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利尻富士利尻線 交付金(改築)工事(繰越)

株式会社 共成建設
現場代理人 笹森 尚人



 私達は、利尻富士利尻線 交付金(改築)工事(繰越)を行いました。
 本工事は道々を改築するために山を削り、法面を保護し、擁壁を作る工事です。法面工は200*200のフレームにモルタルを吹付け、内部を植生して表面保護を目的とし、擁壁工は改築後の道路本体の土留めを目的としています。
 環境面では、重機作業による騒音、振動等で地域に迷惑が掛からないよう心掛け、安全面では、法面、擁壁共に高所作業が主となるので転落、墜落災害には十分留意し、作業所一丸となり周知徹底で工事を行いました。



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