建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年4月号〉

ZOOM UP

市街地中心部の活性化と観光集客、市民憩いの多目的施設建設

名寄市(仮称)複合交通センター整備事業

名寄市は、平成18年3月に隣接していた風連町と合併し、平成19年度から28年度までを計画期間とする「新名寄市総合計画(第1次)」を策定し、新しい名寄市のまちづくりに取り組んでいる。平成22年3月には名寄市の中心市街地の活性化を目的にした「なよろ地区都市再生整備計画」を策定した。
 建設地のJR名寄駅前地区は古くから宗谷本線および名寄線、深名線の基幹交通要衝として、また道北圏の中核都市として発展してきた。
 しかし、名寄線や深名線の廃止、車社会の発展により購買力・集客は市街地中心部から郊外の大型店へ流出し、人口減少や少子高齢化と相まって市街地の空洞化現象が顕著になっていることから、中心街の賑わい・経済活性化が大きな課題となっていた。また、市民・利用者からは、JR駅前広場には市内循環バスや都市間バスの発着ターミナル設置要望もあった。
 市では、「なよろ地区都市再生整備計画」に基づき、交通結節点に不可欠なバスターミナルの拠点施設整備と観光情報や市民利便施設を併設した多目的施設「(仮称)複合交通センター」整備事業を推進し、市民はもとより観光利用者へのサービスを提供する施設を目指す。

施設機能について
 1階にバスターミナルと観光インフォメーションを配置し、市民や名寄を訪れた人に情報発信、観光客に対しは市内観光巡りとして電動自転車のレンタルサービスを行う。
 多目的利用・利便性ある会議室や展示、物販等のイベントが行われるフリースペースを含むエントランスホールでの賑わいを創出させる。エントランスホールを軸に名寄駅や南側の隣接商業施設との連続性、地域連携を図る。
 ストリートには展示が行えるようなピクチャーレールの設置や休憩ベンチ設置など憩いの空間を演出。さらに、大会議室は200人程度の集会や催事ができるスペースで屋外イベント広場とあわせ多目的利用が可能となる。また、2階には観光協会、商工会議所など各種団体向けの事務所を開設する。
 施設機能整備により、市民などが滞留、回遊し、駅前地区の賑わいを回復させることを目的に平成25年3月完成を目指し建設工事が進んでいる。



HOME