建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年4月号〉

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清流四万十川に架かる橘橋

── 景観と強度ともに優れた鉄骨橋梁

高知県幡多土木事務所 国道441号網代バイパス「橘橋」

国道441号は、四万十川に並行して整備された路線で、高知県幡多地域の生活と観光、産業振興の支える重要な幹線道路だ。その網代バイパス工区で、支流に鉄骨橋梁となる橘橋が整備されている。  この事業は、景観検討委員会の協議を経て、景観に配慮された構造形式となる。鉄骨橋梁であるため、強度はPC橋よりも優れている反面、下部工への負担は軽い。しかも、阪神大震災後の耐震基準で設計されているため、景観と強度ともに優れた橋梁となる。

現場代理人 寄稿

片山・横河・鉄建特定建設工事共同企業体
現場代理人 野神 秀雄

本工事は、国道441号道路改築事業網代バイパスのうち、四万十市西土佐橘地区に架設される鋼4径間連続複合ラーメン箱桁橋(橋長275m)を架設する工事です。
 特色として、河川条件及び河川環境、漁業、河川利用者への影響を考慮し、常時流水域内への橋脚を避けるとした前提条件のもとに決定されています。
 そのため支間長は中央径間が60mに対して、側径間が119mと不均衡な支間割りとなっています。
 中間支点のP1,P2橋脚は合理化、耐震性の向上を目的にRC橋脚と鋼箱桁を剛結構造とした複合ラーメン箱桁形式となっています。
 桁架設の施工方法は河川等の条件から渇水期施工となり、1期施工を平成23年11月より河川敷の造成を開始し、A1からP3までの架設をトラッククレーンベント工法にて行い、2期は平成24年8月中旬より準備を始め、A2側より手延べ機を用いた送り出し工法にて行う予定になっています。架設完了後、床版工の施工になります。
 現在、河川環境に配慮しながら550t油圧クレーンを使用して主桁の架設行っています。3月14日には主桁の架設が完了し、その後高力ボルトの締付けを行い、渇水期間である4月までには河川敷の復旧を終了し、添接部の現場塗装を行い、1期施工が完了する事となります。
 今後の作業および2期施工を含めて、自然環境への配慮を引き続き励行してクリーンな現場環境作りを目指し、また安全面に於いても十分に配慮して、工事完成まで進めていきます。



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