ZOOM UP 名古屋の顔となる東山動植物園がリニューアル――歴史と文化に育まれた人と自然のミュージアム名古屋市 東山動植物園再生事業
名古屋市は、なごや東山の森とその中央に位置する東山動植物園の整備を進めている。これは東山動植物園再生プラン新基本計画に基づくもので、これまで平成18年6月には、動植物園の役割や使命の変化を考慮して「人と自然をつなぐ懸け橋へ」をテーマとした基本構想を策定。そして19年6月には、展示等の基本的な考え方や施設整備の方針などを示した基本計画を策定した。
この東山動植物園は総面積60ヘクタールで、動物園32ヘクタールと植物園28ヘクタールで構成されている。主なゾーンの特色を見ると、アジアゾーンのアジアゾウエリアは、世界的にも貴重種のアジアゾウが、群れで生活する姿を見ることができる。また、ゾウの訓練を通して、人と動物の密接な関係などをで学ぶことができる。オセアニアゾーンは、コアラ、カンガルー、エミュー、ウォンバットなどの動物を間近で観察することで、独自の進化をとげたオセアニアの動物の形態的特徴(有袋類等)を知ることができる。アフリカゾーンのアフリカの森エリアでは、多様な霊長類や森林性の草食動物を見ることができる。また、チンパンジーが道具を使う様子などから、知能の高さを知ることができる。一方、アフリカゾーンのサバンナエリアでは、草を食べるシマウマやカバ、木の葉を食べるキリンなど、草食動物の棲み分けと、その草食動物を捕食するライオンなどの肉食動物を見ることができる。
星が丘門エントランスゾーンでは、市民がデザインする立体花壇・イングリッシュガーデンや、オープンカフェなどが利用できる。日本の里ゾーンでは、森とくらしに焦点を当て、木曽、飛騨、三河遠州のモデル林や湿地などから、東海地方特有の景観が形成されている。また、季節ごとに、田植え、稲刈り、餅つきなどの体験が出来るイベントを実施するほか、ヤギ、ニワトリ等の小動物ともふれあうことができるなど18ゾーンの計画となっている。 |