建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年3月号〉

寄稿シリーズ 現場代理人の目

建設現場の最前線から〜北海道建設部 釧路建設管理部編


(仮称)マッカウストンネルいよいよ掘削開始
――道道知床公園羅臼線交付金工事(トンネル工)(債務)

伊藤・松谷・上田特定建設工事共同企業体
現場代理人 小原 康博

当工事は羅臼町から知床半島へ延びる道道87号のトンネル新設工事です。
 施工場所は羅臼町中心街から知床半島に向かって約2kmの位置で、北海道の天然記念物となっているマッカウス洞窟(ヒカリゴゲが群生)の側方にトンネルを建設するものであります。
 当工事では、トンネルを掘削することによるマッカウス洞窟への環境影響に配慮し、道内では施工例の少ない、ウォータータイト工法(全周防水工法)を採用しており、その品質及び施工管理の難しさは一般のトンネルとは比べものにならないほど難易度の高いものとなります。
 北海道発注のトンネル工事では初のウォータータイト工法の採用となりますので、後世にわたり道民の財産となるような高品質な建造物にしたいと考えております。
 当工事の位置する場所は知床国立公園に隣接し、陸・川・海と野生動物の宝庫となっていることから、大気や水質が工事により汚されないように、また、トンネル仮設備や食べ残しなどのゴミが野生動物の生態に影響しないように十分な配慮を持って無事に工事完成を迎えたいと思っております。  現在の工事の進捗状況ですが、3月上旬頃からのトンネルの掘削開始を目標に、トンネル仮設備(吹付プラント、濁水処理設備など)の設置工事を進めている最中です。



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