建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年2月号〉

年頭所感

高品質な農産物の生産に向けた整備事業を推進し物流ネットワーク形成を図る

国土交通省 北海道開発局
帯広開発建設部 部長
大内 幸則

十勝帯広の明るい未来のために、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 昨年を振り返りますと、3月11日に東日本大震災が発生し、ここ十勝管内においても、漁船や漁港・港湾施設が甚大な被害を受けました。7月には、当部が設置した農業の肥培かんがい施設において、2名の方が亡くなられる事故が発生しました。また、9月には、台風12号に刺激された停滞前線による大雨で、河川が増水し、当部が管理する音更川において、堤防が一部流出する等、各地に被害が発生しました。このように、災害や事故に見舞われた1年でした。
 一方で、十勝管内の情勢としまして、昨年3月に、とかち帯広空港のダブルトラッキング化が実現し、更に10月には、十勝にとって長年の悲願だった道東道夕張IC〜占冠IC間が開通するなど、大きな変革の年となりました。観光振興や交流人口の増加や物流の効率化など、様々な経済効果が今後期待されるところです。
 さて、平成24年度の事業実施等におきましては、帯広開発建設部も「地球環境時代を先導する新たな北海道総合開発計画」に基づき、オール十勝の一員として、各機関と連携しながら、事業効果の高い社会資本整備や産業振興に資する施策を総合的に展開してきたいと考えております。
 特に、@「フードバレーとかち」の取り組みを支えるべく、安全で高品質な農産物の生産に資するため、かんがい排水施設の整備、ほ場の大型化と農地の集積などを進めていきます。
 A更なる広域交通ネットワーク形成を図るため、新直轄方式による北海道横断自動車道や、高規格幹線道路帯広・広尾自動車道の工事を進めていきます。
 B魅力と活力ある地域づくりのために、「わが村は美しく-北海道運動」「シーニックバイウェイ北海道」「北海道マリンビジョン21」などの活動を進めていきます。
 C安全・安心な国土づくりとしては、東日本大震災や9月の大雨も踏まえ、十勝川の河道掘削や築堤等の整備、砂防事業を進めるとともに、地震津波対策や橋梁の耐震補強等、防災・震災対策を実施してきます。
 これら事業を進めるに当たっては、環境に配慮した技術を活用するなど、良好な自然環境の保全に努めます。
 これからも、組織としての基本であるコンプライアンスをしっかりと保持し、地域の皆様との信頼関係を構築しながら、質の高い社会資本整備を進める所存です。
 最後になりますが、本年が皆様にとって、より良い年でありますことをお祈り申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。


HOME