建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年2月号〉

年頭所感

「安心・安全な道づくり」で地域連携強化と防災・減災事業を推進

国土交通省 北海道開発局
小樽開発建設部 部長

山口 登美男

新年明けましておめでとうございます。
 日頃から皆様には、小樽開発建設部の事業の推進につきまして、特段のご支援とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
 当部では、道路事業において、「安心・安全な道づくり」を推進するため、本年度新たに事業化されました一般国道5号塩谷防災事業のほか、一般国道5号忍路防災事業、一般国道229号積丹防災事業等を推進しています。また、交通安全対策については、事故データや地域の声をもとにとりまとめた「事故ゼロプラン」により、一般国道5号共和町国富地区において中央分離帯を設置するなどの重点的な交通安全対策を実施しているところです。さらに、北海道横断自動車道(黒松内〜余市)については、一昨年11月より試行的に計画段階評価を実施しており、昨年12月には当面の整備方針(案)等について北海道地方小委員会において了承されたところです。引き続き必要な手続を進めて参りたいと考えています。
 治水事業では、洪水から尻別川流域住民の生命財産を守るため、自然災害に対応する根幹的な治水対策として、河道断面が不足している区間において、洪水時の水位を低下させる河道掘削を実施するなど、羊蹄山を背景とした雄大で美しい自然環境を良好な状態で次世代に引き継ぐようその保全に努めて参ります。
 港湾整備事業では、小樽港において建設後100年以上を経過した歴史的に価値が高い北防波堤の安定性を確保するための改良、石狩湾新港では大規模地震発生時における緊急物資等の輸送や物流の効率化に対応するための耐震強化岸壁の整備、岩内港では港内静穏度向上のための防波堤の整備を進めています。
 農業農村整備では、効率的かつ生産性の高い農業経営を目指して、国営農地再編整備事業「真狩地区」において区画整理等を実施するとともに、国営地区調査(農地再編整備)「ニセコ地区」において、農地利用の効率化による生産コスト低減や経営規模の拡大を図るべく調査を推進しています。また、「余市地区」においては、経年変化により施設の老朽化が進行していることから、施設の補修・補強等を行い、かんがい用水を安定供給するため、国営施設機能保全事業の施設長寿命化調査を推進しています。
 水産基盤整備事業では、古平、美国、寿都、余別漁港で、荒天時に漁港内の安全を確保するための護岸および突堤、漁獲物を衛生的に水揚げするための岸壁、水産物の流通を円滑化するための道路など、新鮮な魚介類の高付加価値化をもたらすための整備を進めています。
 当部といたしましては、地域との連携を念頭に、防災・減災事業を始めとする多様な施策を着実に推進し、「地球環境時代を先導する新たな北海道総合開発計画」が掲げる目標の実現を目指して、引き続きコンプライアンスを徹底し、品質の確保、コスト縮減、新技術の活用を図りながら、地域の期待に応えるよう、その使命、役割を果たしていきたいと考えています。
 本年が、皆様にとりまして実り多い一年になりますことをご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。


HOME