建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2012年1月号〉

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障がい児(者)施設「太陽の園」の改築整備がいよいよ終了

――ファシリティコストの低減化と安全安心な建物の実現

北海道 伊達市 社会福祉法人北海道社会福祉事業団 太陽の園施設整備改築工事

▲外観完成イメージ

社会福祉法人北海道社会福祉事業団が伊達市で運営する障がい児(者)施設「太陽の園」の改築整備が、いよいよ完成間近となった。太陽の園は、昭和43年に設置されたもので、障がいのある児童や成人に対して、個々の発達成長に応じた支援や日中活動支援及び生活支援、地域生活に向けたトレーニングなどを行っている。また、生産活動として乳牛科、農耕科、養鶏科の農場3作業、工芸科、木工科、受託料、ロッヂやすらぎの室内作業を行っており、授産作業(旧体系)ではクリーニング科、きのこ科、野外作業科の作業を行っている。その他、発達の遅れや障がいのある児童などの診療、診断を行う保険医療機関としての診療所や伊達市、洞爺湖町、豊浦町、壮瞥町と連携した児童デイサービス事業も行っている。

 ただ、昭和43年の建設であるため老朽化が進んでいたことから、いよいよ改築に着手されるこことなった。事業実施に当たっては、設計段階からFM(ファシリティマネジメント)を導入し、ファシリティコストの低減化や維持管理しやすい建物として計画された。
 この基本理念に基づき、知的障害児施設と2つの障害者支援施設を合築しつつも、事業の独立性は確保し、交流ホールを設置する計画となった。また、安全安心に配慮した建物とするため、日常的に2・3階から水平移動が可能なプリッジを設置。
 その他、省エネや環境負荷低減に配慮した建物とするため、LED照明と高い断熱性などによる1000MJ/(u・年)以下の年間消費エネルギー係数を達成するほか、電気とバイオマスを熱源とする設備によりCO2の排出を抑制する。
 このため、主な設備などの仕様としては、断熱は外断熱工法(断熱材厚 屋根250mm・壁150mm)とし、Low-Eペアガラス樹脂サッシを採用。冷暖房は、居室は床冷暖房とし、その他ヒートポンプエアコンなどによる空調とする。給湯については、エコキュートとペレットボイラーのハイブリットシステムが導入されることとなった。



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