建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年10月号〉

ZOOM UP

教育内容の多様化に対応できる学校づくり

――地域開放を配慮したユニバーサルデザイン導入

室蘭市 室蘭西中学校新築工事


▲完成イメージ(鳥瞰) ▲配置図

室蘭市は、昭和60年前後からの急激な人口減少と少子化の影響による小規模校の増加や、施設の老朽化が進んでいる問題を解決するため、平成8年に「小中学校適正配置審議会」の答申を受け、その1期適正配置計画として、平成15年から3校の統合新設校の整備事業を進めてきた。
 現在は、平成17年に策定した「2期適正配置計画」に基づき、22年に小学校、23年に中学校を統合新設し、3校目として「室蘭市立室蘭西中学校」の建設を進めている。 建物計画について
 敷地内全体を見渡せるように校舎配置とし、中央玄関を入ったところに吹き抜けと一体となった階段を配置し豊かな空間を感じさせるように配慮した。2階から4階までの中央部は各学年毎に利用出来る廊下と一体となった多目的ホールを設け様々な学習形態・利用形態に対応できるスペースを配置した。さらに、普通教室9室はすべて校舎の南面に配置し自然採光を取り入れる配慮した。
 また、1階の職員室や事務室からの動線で敷地内が見渡せることができ、様々な安全管理等を配慮した。さらに、死角を監視する防犯カメラの設置や出入口の電気錠や通報システム導入で防犯対策強化を図る。
 一方、障害のある生徒の移動や学習への配慮とともに、PTAの利用や学校開放も視野に入れ、段差解消のスロープ設置、エレベーター、多目的トイレを整備するなど子供からお年寄りまですべての人に優しく利用しやすいユニバーサルデザイン採用の施設とする。
 平成25年4月の開校を目指し建設工事が始まった。





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