建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年10月号〉

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小・中学校合築で敷地の有効活用と円環構造による校舎建築

――生徒に優しい環境・エコ設計と地域との交流エリア施設も

札幌市 北白石小学校・北白石中学校改築事業

▲外観完成イメージ

札幌市は、白石区北郷地区の住宅地に隣接している北白石小学校・中学校をコンパクトに合築することで、敷地の有効活用と仮設校舎を必要としない建築計画と住宅地への騒音や日影にも配慮。さらに、地域との交流エリアとして庭に面してガラス張りの開放図書館、ミニ児童会館を配した学校施設建設を進めている。

平面計画について
　小学校・中学校ともに行き止まりのない円環構造で、中央に光庭やアトリウムの吹き抜けを配置し、各階に採光と換気を提供、快適な環境づくりとする。
　小学校・中学校ともにできる限り普通教室群を最も日照条件の良い南側に学年単位で配置する。また、小学校にはワークスペースを併設し、学年毎の授業などに柔軟に対処する。
　小学校部分には各階中央部に、児童の溜まり場、憩いの場として利用出来る小スペース“デン"を配置した。また、各階毎にプランを変える事で、6年間の学校生活に変化を与えていく。
　管理室は1階に配置し、特に職員室は昇降口・グラウンドが見渡せるよう、防犯性・安全性を考慮した配置計画となっている。

その他・特徴的計画
建物・構造計画:コンクリートの耐久性を向上させ、建物の寿命を延ばすため外断熱工法を採用、外部環境の温度変化を遮断し室内温度が安定することで室内環境の向上を図る。
設備・環境計画:エレベーター及び車いす用便所を配置し、障がい者に配慮している。また、揮発性有機化合物等による室内の空気汚染対策として建築材料の選定や、機械換気などで対応をしていく。
　校舎屋上には、太陽光パネルを設置し、児童の見学用スペースも確保する。また、主な暖房熱源にペレットボイラーを導入するなど、環境・エコを学べる学校施設としている。