建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年8月号〉

TOPICS

北見市 山の水族館整備事業

豊かな環境・自然を生かし「新・水族館誕生」にチャレンジ

――中村元氏が建設設計・監修担当、市民講演会で計画発表


▲中村元氏による講演 ▲会場の様子

北見市は、北見市街地発展と温根湯・道の駅の活性化を目的に「山の水族館改築」事業を進める。
 おんねゆ温泉道の駅敷地内の施設「山の水族館」改築にあたり、北見市は、水族館プロデュサー中村元氏に施設・設備等の建築・監修を依頼した。
 中村元氏は、カスタマース起点のマーケティングとパブリシティー戦略で日本独自の水族館文化の確立をモットーに鳥羽水族館(三重県)、新江の島水族館(神奈川県)の監修及び展示監督などで実績を残している。現在はサンシャイン国際水族館リニューアル展示プロデューサーなどを努めている。
 7月8日(金)夜、北見市職業訓練センターで開催された市民講演会では、最初に小谷毎彦北見市長が「道の駅の核となる施設にしたい、さらに、北見市市街地の発展・活性化につなげていきたい」と新水族館施設に期待を込めた。
 続いて、中村氏が「留辺蘂(おんね湯)新水族館プロデュース計画」と題して推進・再生計画等の講演を行った。
 冒頭、現在水族館、動物園の入場者はほぼ同数の2500万人、その中で大人と子どもの比率は、動物園は半々だが、水族館は8割が大人、2割が子ども。大人に人気があるのは水槽から受ける涼感でありブルー・緑に癒しを感じることで、多くは夏の入館となっている―と水族館の魅力にふれた。
 また、水族館は、“環境”“生き物”を好きになる「単純な施設」が大切で、自由に好きなもの(水槽)を見させる生き物を新たな発見をしていく施設づくりが大切で「教育目的の施設」ととらえるのは誤りとした。
 そこで、新水族館の計画は「新水族館を、市民力の創造と、温根湯の再生につなげる」を最大のテーマに掲げた。
@新水族館で、市民力を創造する=一般的に現在社会において、水族館で利用者が得られる利益は、生物以外の多岐に渡って広く存在し、それらは人々の「誇り」を再生させ、「生きる力」に影響を与える
A新水族館で、温根湯の再生を図る=温根湯(留辺蘂)の魅力は、豊かな自然と、温根湯の豊富な温泉。これらを水族館を通してアピールすることで、水族館の付加価値を高める
B新水族館の自立を図る=適切なスタッフ数を維持し、水族館をさらに発展させるべく、通年営業と道内全域及び道外からの集客力のアップを図る―とし、具体的な施設・設備建築計画を市民に説明し、さらに、山の水族館は豊富な地下水の利用ができることから、必ず「新水族館」として再生、地域(留辺蘂・温根湯温泉)再生させたいと語った。また、市民も熱意を持ってパブの役割を果たして欲しいと訴えた。



HOME