建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年6月号〉

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平成22年度北海道砂防工事安全施工管理技術研究発表会

砂防工事安全対策、創意工夫の実践発表

――研究論文応募9件、最優秀賞に宮坂建設工業、稲船氏


▲会場の様子
▲研究論文 受賞者表彰


 国土交通省・北海道開発局・北海道砂防工事安全対策協議会が主催する、第10回北海道砂防工事安全施工管理技術研究発表会が平成23年4月20日、北海道建設会館(札幌市)で開催され、関係者約100人が参加した。
 同発表会は砂防工事現場における災害防止の取り組み、対策等を担当した現場代理人より発表されるもので、砂防災害撲滅を目的に平成13年より開かれている。
 今年は9件寄せられた研究論文の中から、4工事の論文が現場代理人より(1社欠席)発表された。
 冒頭の挨拶で金子正之会長は「砂防工事はさまざまな(危険性)現場状況の中で安全性が求められる、発注者・施工者が一体で考えてことが重要」と発表会の意義を強調した。また、今回の東日本震災にふれて「突発的に起きる地震に対する安全対策も必要となる」と述べた。
 特別講演では道労働局安全課の鎌田修平安全専門官が、労働災害発生状況を事例に災害防止の取り組みの強化を求めた。また、開発局より「土砂災害防止法施行令の改正案」(施行:平成23年5月1日)の改正の概要説明がされた。
 研究論文表彰では、最優秀賞に宮坂建設工業(帯広)の稲船晃氏「オカバルシ川渓流保全工事」が選ばれた。優秀賞は「戸蔦別川第1号床固工事」で西岡建設(帯広)毛利和徳氏、佳作は「南の沢川外渓流保全工事」で北土建設(札幌)高津健二氏が受賞し、金子会長より表彰状が授与された。
 審査講評で、開発局建設部河川工事課七澤馨課長が「砂防工事の安全を期すために協議会がつくられた。今回の9論文の安全対策や工夫など施工例を参考にして砂防災害はもとより、他の労働災害にも役立ててほしい」と発表論文を評価し、さらなる安全対策強化を求めた。


平成22年度北海道砂防工事安全施工管理技術研究発表会
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