建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年2月号〉

年頭所感

道北圏の将来を見据え“魅力と活力あるまちづくり”を推進

国土交通省 北海道開発局 稚内開発建設部 部長 堀内 宏


 明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
さて、我が国の景気は、内閣府の月例経済報告によりますと、「北海道では、足踏み状態となっている。」と、されていますが、このような中においても、稚内市の中心市街地活性化事業において、22年ぶりに映画館が復活したり、利尻島などにおいて、日本丸等の大型クルーズ船が入港するなど、明るい話題もありました。
 稚内開発建設部では、平成20年7月に閣議決定された「地球環境時代を先導する新たな北海道総合開発計画」に基づき、地域の発展や課題解決のために必要な事業を、重点的かつ効率的に、引き続き取り組んでまいります。
 道路整備事業では、平成22年3月に幌富バイパスが開通し、豊富バイパスと合わせて延長27Kmが自動車専用道路として供用されました。
 現在、一般国道40号の稚内市と豊富町間において、冬季の雪害対策として更喜苫内防雪事業を実施しており、交通の安全性、確実性、迅速性の向上を図り、道北圏の地域産業の発展や高次医療へのアクセス確保等、地域居住環境の向上や地域活性化に貢献するものと考えています。また、一般国道238号浜猿払防災事業において、オホーツク沿岸道路の海岸浸食による道路破損及び地吹雪等の危険箇所解消に取り組んでまいります。
 空港整備事業では、平成21年11月の稚内空港滑走路延長工事の完成により、冬季就航が改善されています。
 港湾整備事業では、重要港湾稚内港において、港湾機能の充実と利便性向上のため、引き続き第一副港地区の老朽化対策に取り組んでまいります。また、利尻島沓形港、礼文島香深港において、地震発生時の対策のため、耐震岸壁の整備などに取り組んでまいります。
 漁港整備事業では、仙法志漁港において、日射や降雨に対する衛生管理対策のための屋根付き岸壁改良、抜海漁港において、漂砂対策のための北防波堤改良、礼文西漁港において、港内静穏度確保のための防風施設に引き続き取り組みます。また、東浦漁港において、水産物輸送効率化のための臨港道路改良に取り組んでまいります。
 農業農村整備事業では、農業と湿原の共生を目指した国営総合農地防災事業「サロベツ地区」の推進、国営総合農地防災事業「稚内中部地区」の完了及び新たに国営総合農地防災事業「ポロ沼地区」の着手に取り組んでまいります。また、「東宗谷地区」で国営等事業地区計画調査に取り組んでまいります。
 厳しい財政状況の中、管内の社会資本整備を図っていくためには、地域における連携・協働を一層強化し、より効果的、効率的な施設の有効活用を進めていくことが必要です。また、コスト縮減に努めるとともに、施設の適切な維持管理を図っていくことが必要です。これまで培った知恵・経験・技術を活かして安全・安心な地域づくり、地域の将来を見据えた魅力と活力あるまちづくりを目指して事業に取り組んでまいる所存です。
  結びに、新年が希望に満ちた明るい年になりますことを祈念し、年頭のご挨拶といたします。本年も宜しくお願いいたします。



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