建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2011年2月号〉

年頭所感

食料供給力の強化と安全安心な国土づくりを推進

国土交通省 北海道開発局 釧路開発建設部 部長 安田 修

安田 修 やすだ・おさむ
昭和27年8月 生まれ
昭和50年3月 北海道大学農学部卒
昭和51年4月 北海道開発庁採用
平成10年6月 稚内開発建設部次長
平成14年7月 北海道開発局開発監理部開発調査課長
平成17年4月 網走開発建設部長
平成19年8月 帯広開発建設部長
平成21年7月 釧路開発建設部長


 新年明けましておめでとうございます。
 皆様には、健やかに新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
 釧路開発建設部が実施している開発事業の推進につきましては、日ごろから特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼を申し上げます。
 昨年を振り返ってみますと、長引く不況の影響により道内においても厳しい雇用情勢、個人消費の伸び悩みが依然として続いておりましたが、これに加え、夏場の猛暑により水産物の水揚低迷、野菜の品質低下など一次産品の生産や流通に大きな影響が出ました。さらに、為替レートの変動や海外の景気変動の影響などを受け、私たちを取り巻く生活環境は相変わらず厳しい状況にあり、地域経済の活性化が喫緊の課題となっております。このような状況の中、釧路開発建設部としましては、社会資本整備を通じた地域経済発展への貢献が期待されているものと考えています。
 昨年はまた、地球温暖化の影響による大雨の被害が全国的に発生し、北海道においても8月に上川地方で人命を奪う痛ましい災害が発生しました。とりわけ釧根地域は地震多発地域でもあり、この災害に備えた訓練として昨年10月、釧路市及び近隣自治体を会場として「大規模津波防災総合訓練」が行われましたが、今後も自然災害に備え関係機関の連携した取組がより一層重要性を増すものといえます。
 さて、このような私たちを取り巻く昨今の状況にあって釧路開発建設部におきましては、基幹産業である農業及び水産業の経営安定化を図り、環境と調和した安全で質の高い食づくりを図るため、環境保全型かんがい排水事業や環境・衛生管理型漁港づくりなど、農業生産基盤や水産基盤の整備を進めます。
 また、食料供給基地としての物流機能向上に加え、地域の経済活動や人々の暮らしを支える物流・人流ネットワークを形成するため、北海道横断自動車道(本別〜釧路)などの高規格幹線道路及び国道や主要な空港・港湾へのアクセス道路を整備するとともに、釧路港、根室港及び釧路空港などの交通基盤整備を行います。
 さらに、自然災害に備え、安全で安心して暮らせる地域社会を形成するために、交通基盤施設の耐震強化、津波対策などの防災・減災対策や釧路川において治水対策を進めます。
 加えて、雄大で美しい自然環境を保全・再生するため、釧路湿原での自然再生事業や釧路港におけるエコポート事業についても取組んでまいります。
 釧路開発建設部では、今後とも地域との交流・連携を一層深めながら、釧根地域の潜在力が活かされる社会資本整備を積極的に推進してまいりたいと考えておりますので、皆様のなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 本年が皆様にとって、また、地域にとりましても良き年でありますことをお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。



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