建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年12月号〉

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施設老朽化と耐震対策急務、全面改修工事進む

――地域文化振興の活動拠点「交流プラザさいわい」平成23年3月完成

北海道 釧路市 釧路市交流プラザさいわい

▲立面図


 『釧路市交流プラザさいわい』は、昭和46年7月に『厚生年金福祉会館』として鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建で建設され、昭和54年4月には『釧根地域婦人会館として上部の5階と6階に鉄骨造で増築され、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地下1階地上6階建、延床面積4,135. 40uの集会施設となる。
 市民の学習活動を奨励し、文化・教育の向上を目的とした施設事業内容は、@登録サークルの育成により、地域文化振興を図るA市内で開催される芸術文化事業などの情報提供 B市民やサークル団体の相互交流――などを推進している。  平成19年度の利用状況は、ホール(963件52,834人)、会議室・和室(8,784件81,421人)、その他(1,669件17,668人)で合計11,416件151,923人となっている。
 利用登録サークルは、旧公民館時代のサークルなどにより構成された177団体7,775名で芸術、学習、生活文化、国民娯楽など54項目にわたる多彩な活動を展開している。また、福祉・女性団体(18団体832名が登録するなど『生涯学習活動の拠点』施設として利用されてきた。
 しかし、最初の建設から40年以上が経過し、施設の老朽化が著しく、また、平成20年に行った建物の耐震診断により、「著しく危険」との判断がされたことにより、建物を使用禁止する措置をとる。
 その後、利用者との話し合いや議会での議論を踏まえ、平成22年2月に耐震改修の計画が認定されたことにより、平成22年3月から平成23年3月までの工期で改修工事を行っているものである。
 改修内容は、5階と6階を解体して建物の加重を軽減すると共に、外部にPCの柱と梁を補強、内部に鉄筋コンクリートの耐力壁を増設する耐震補強を行い、建物の安全性を確保し、外壁を外断熱に工法の塗壁仕上げとした。
 床面積については約3割程度少なくなったが、内部のレイアウトの変更や室面積の見直しにより、部屋数については、34室から32室と若干の減少に抑えことが出来た。


建物概要
建物名称:釧路市交流プラザさいわい
建設位置:釧路市幸町9丁目1番地
構造規模:鉄筋コンクリート造 地下1階 地上4階 塔屋1階建
延床面積:2,816.36u
主要諸室:
 玄関、ホール、多目的ホール、事務室、レストラン、厨房、食品庫、倉庫、電気室、機械室、大ホール、小ホール、管理事務室、
 茶道室、華道室、料理教室、絵画室、音楽室、彫塑室、遊戯室、和室(3)、会議室(19)、相談室、トイレ、多目的トイレ
耐震改修工事内容:
 1階 RC耐震壁増設5箇所耐震フレーム6構面
 2階 RC耐震壁増設2箇所耐震フレーム6構面
 3階 RC耐震壁増設0箇所耐震フレーム6構面
 4階 なし


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