建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年11月号〉

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機能性と潤い・ゆとりある教育環境づくり

――周辺景観の調和と開放的な学校施設をめざす

北海道 帯広市 帯広市豊成小学校校舎改築事業


▲豊成小学校全景(完成予想パース)

▲学園通側よりの外観

 帯広市は、児童生徒の減少化による学校の小規模化や学校規模格差の拡大に対応し、良質な教育環境を確保するため、平成17年に市民有識者らによる「帯広市小中学校適正配置等検討委員会」を設置した。検討報告を受け平成18年9月に「帯広市小中学校の適正規模及び適正配置に関する基本方針」を決定した。
 建設中の豊成小学校は、昭和44年7月に稲田小学校分教場として認可。同年10月豊成小学校として開校した。その後、57年をピークに児童数の減少が続いおり、将来にわたって安定的に適切な通学距離を確保する必要性や、校舎改築時期の到来など老朽化対応として改築を進めることになった。
 校舎建設にあたり@多様な学習形態に対応した魅力ある学校づくりA地域社会のニーズに対応しうる施設整備B安全でゆとりと潤いのある施設整備―など教育環境整備を基本としている。
 配置計画では、良好な低層住宅地の環境を考慮して、敷地北の学園通側に校舎および複層の屋内運動場・総合プールを配置することにより、日影・グランドの砂塵が住宅地に影響を与えないように配慮した。
 建物の計画では、敷地西を流れる機関庫の川の整備事業と連動性を生かし、周辺の景観と調和のとれた、落ち着いた色彩計画とする。また、児童、来客者等の歩行者が敷地内を安全に通行出来るように車輛の出入り動線経路との明確な区分をする。
 外構計画では、機関庫の川整備事業と有効な土地利用計画を図るため隣接地に機関庫ふれあい広場を増設する。学校開放事業、統合プールの建設に伴い校舎北側に駐車スペースを配置する。敷地内の通路境界線沿いは植栽を行い、敷地南西角地は、既存樹木保全および果樹園用地等の緑地とする。
 その他、太陽光発電設備、雨水利用等の環境に考慮したエコスクールの取り組みをする。
 都市景観形成に配慮した豊成小学校の校舎完成は平成23年10月下旬予定。屋内運動場改築は平成23年度の着工となる。


<建設概要>
建設地:帯広市稲田町東1線7番地
総敷地面積:30,647u
<校舎>
構  造:RC造 2階建
延べ面積:7,178.59u
最高の高さ:11.50m
仕 上 げ:屋根=アスファルト防水
       外壁=アクリル系塗材、一部カラーガルバニウム鋼板・一部外断熱レンガ
<屋内運動場・統合プール>
構  造:RC造 2階建
延べ面積:2,688.61u
最高の高さ:13.40m
仕 上 げ:屋根=シート防水
      外壁=防水型複層塗材、一部コンクリート打放


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