建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年10月号〉

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太陽、人、緑とふれあう環境づくりを目指して

〜高栄団地建替事業〜

北海道 北見市 北見市高栄C団地市営住宅新築工事(1・2号棟)


▲高栄C団地イメージパース

 北見市が建替を進めている高栄団地は、JR北見駅から北西約4qの、緑ヶ丘丘陵のふもとに位置する住宅団地である。昭和45年〜51年に建設された公営住宅、民間賃貸住宅、戸建て住宅など合わせて約1,700戸からなる大規模団地であり、現在は、建設当初に植樹した桜などの樹木もかなり大きく成長し、自然環境に恵まれた緑豊かな団地となっている。
 団地の建替は、現在の基準に照らし合わせると、居住面積が狭く、浴室もなく、老朽化が著しいため空き家も目立ってきたことから、このような状況を改善すべく、平成9年度の北見市で策定した再生マスタープランにおいて建替団地と位置付け、平成11年度には高栄団地建替事業基本計画を策定し、既存の市営・道営を合わせた904戸を、727戸へ整備する計画としている。
 平成12年度から建替事業を開始し、平成21年度までに市営・道営を合わて10棟、273戸が竣工した。
 高栄団地建替事業にあたっては「太陽、人、緑とふれあい、集う団地」を全体テーマとし、「良好な自然環境を生かした緑のネットワークを創り、コミュニティ形成」、「北見の風土や敷地特性に配慮した環境共生型の住環境」などをC団地建替基本方針として、団地敷地内にコミュニティを形成する場としての「ポケットパーク」を、緑とふれあいながら歩くことができる高齢者等に配慮した「緑の歩道」と一体的な整備を行う。また、地形を活かしたレベル設定や外構計画、及び北見の晴天率の高さを生かし、廊下越し採光居室の無い南面採光の確保による環境負荷低減を図っている。
 住棟内部では、北海道ユニバーサルデザイン公営住宅整備指針に基づき手摺りの設置、住宅内の段差の解消、介助空間確保の便所などの他、流し台・洗面台の下部開放、玄関に折畳式ベンチの設置など、だれもが安心して暮らせるユニバーサルデザインに配慮した設計となっている。
 C団地は4棟56戸を整備予定で、今年度より建設工事に着手し、現在1、2号棟の建設を進め、完成は平成23年2月を予定ており、その後3、4号棟の整備を予定している。


高栄C団地市営住宅新築工事概要(1・2号棟)
所 在 地:北見市高栄西町6丁目98-118
敷 地 面 積 :1号棟3,646.39u
       2号棟3,458.22u
       (C団地全体17,044.23u)
工    期:平成22年6月18日〜平成23年2月21日
構造・階数:壁式鉄筋コンクリート造・2階建て
      ・以下、1棟分(1・2号棟共通)
建 築 面 積:746.31u
延 床 面 積:1,233.45u
住 戸 数:14戸
 2DK (住戸専用面積50.18u) 6戸
 2LDK(住戸専用面積60.74u) 4戸
 2LDK(住戸専用面積70.34u) 4戸

北見市高栄C団地市営住宅新築工事(1・2号棟)
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