建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年5月号〉

寄稿シリーズ 現場代理人の目

建設現場の最前線から 〜 稚内土木現業所



北海道建設部 札幌建設管理部 2010年度優秀現場代理人受賞者


●筋違川 総合流域防災工事 三鉱建設 株式会社 現場代理人 清水 英幸氏
●3.2.26美々駒里大通交付金工事 株式会社 玉川組 現場代理人 梅原 昌史氏
●江別奈井江線 防雪(防雪柵)工事 宮永建設 株式会社 現場代理人 梅澤 宣共氏
●増毛稲田線 交付金11改築工事 妻神・植村 経常建設共同企業体 現場代理人 佐藤 大樹氏
●夕張岩見沢線 交付金5改築(地すべり対策工)工事 東和石田・拓殖 経常建設共同企業体 現場代理人 杉岡 強氏

北海道建設部 オホーツク建設管理部 2009年度優良現場代理人受賞者


●3・4・4斜里網走通外 改築工事(交付金)外1工区 土橋工業 株式会社 現場代理人 岩原 剛氏


▲筋違川 総合流域防災工事 踏掛版施工状況(L側)





筋違川 総合流域防災工事

●筋違川 総合流域防災工事 三鉱建設 株式会社 現場代理人 清水 英幸氏


清水 英幸 しみず・ひでゆき
昭和49年3月14日生まれ
平成 6年3月 道都大学短期大学部建設科 卒業
平成 6年4月 三鉱建設株式会社 入社
平成17年3月 経営体東長沼第2第51工区
平成18年4月 経営体多度志西第31工区
平成19年8月 かん排西徳富第4工区
平成20年6月 筋違川総合流域防災工事
平成21年4月 筋違川総合流域防災工事


▲施工状況 ▲踏掛版施工状況(L側)


 私たちは、空知総合振興局札幌建設管理部が進める「筋違川総合流域防災工事」の施工を担当しました。この工事は江別市と恵庭市を結ぶ道道江別恵庭線と、道道野幌総合公園線との交差点付近において、橋梁を設置するものです。
 構造は、下部工は2基の逆T式橋台で、上部工は橋長が20.76m、幅員25mのPC単純プレテンション方式中空床版桁というものでした。その他、関連工事として河川土工、護岸工なども並行して行いました。施工は昨年4月に着工し、この3月23日に無事に完工しました。
 そして事業者による2009年度の施工成績評定においては、平均点が85.1点だったのに対し、この工事は96点と最高得点を得ることができました。これは施工現場に携わる技術者として、大変に栄誉なことです。


工事概要
工事場所:江別市東野幌
工期:平成21年4月24日〜平成22年3月23日
工事内容
河川土工:L=40m V=2300m3
護岸工:L=39.6m A=673u
橋梁下部工:逆T式橋台 2基 鋼管杭φ500o L=12.5m N=40本
橋梁上部工:橋長L=20.76m 幅員W=25.0m PC単純プレテンション方式中空床版桁 N=35本
路盤工:A=1581u
舗装工:A=1685u


↑上に戻る



3.2.26美々駒里大通交付金工事

●3.2.26美々駒里大通交付金工事 株式会社 玉川組 現場代理人 梅原 昌史氏



 本工事は現状2車線を4車線に広げる工事です。施工場所は新千歳空港に近く、付近にはレンタカー業者の集積が見られる場所です。
 特に観光客が多く通行することから、車線切替前にはレンタカー業者との連絡を密にして切替を行いました。
 また、安全施設としてのぼり旗を設置し、対面通行になることから、警察との協議で車線分離標も設置するなど、分かりやすく安全に通行することができるよう工夫しながら、工事を無事完成することが出来ました。


工事概要
工期:平成21年8月28日〜平成22年2月10日
道路土工1式 法面工1式 排水工1式
路盤工1式 道路付属施設工1式
構造物撤去工1式 仮設工1式
防護柵工1式 舗装工1式
橋梁付属物工1式 橋梁舗装工1式
橋梁付属施設工1式
橋台工(A1)1式 橋台工(A2)1式
本工事01〜本工事06


↑上に戻る



江別奈井江線 防雪(防雪柵)工事

●江別奈井江線 防雪(防雪柵)工事 宮永建設 株式会社 現場代理人 梅澤 宣共氏

▲基礎コンクリート完了 ▲鋼管杭打設状況

▲防雪柵設置完了


 当現場は、一般道道江別奈井江線の吹雪等から視界障害の緩和を目的に、高機能防雪柵を設置する工事でした。
 防雪柵の基礎には、φ500・L=11mの鋼管杭をリーダレス杭打ち機で打設し、現場打ちコンクリートで基礎を固め、上部に高機能防雪柵を設置しました。
 高機能防雪柵は上部吹払型吹止柵風速50m・s対応のため、基礎施工に十分な施工精度が求められたので、杭打ち機械・コンクリート品質等を十分に計画し、安全な施工に努力しました。
 作業中は片側交互通行で夜間は全面開放と、一般車を通行させながらの作業形態でしたので、現場従業員全員が一丸となって安全作業を第一に現場完成を目指しました。
 その結果、無事故・無災害で現場を完成する事ができ、同時に江別奈井江線の吹雪等から視界障害を緩和し、道道を利用する方々に安全・安心の交通状態を提供できると思います。



工事概要
工事名:江別奈井江線 防雪(防雪柵)工事
発注者:札幌土木現業所 滝川出張所
工 期:平成20年12月12日〜平成21年 4月30日
工 種:道路土工 730m3、法面工(張芝) 390u
    排水工(U-300B) 265m、路盤工 108u
    既製杭工(φ500・L=11m・鋼管杭) 72本
    防雪柵工(上部吹払型吹止柵) 280m、防草工 220m


↑上に戻る



増毛稲田線 交付金11改築工事

●増毛稲田線 交付金11改築工事 妻神・植村 経常建設共同企業体 現場代理人 佐藤 大樹氏



 当工事は、国道12号線から分岐し留萌市・増毛町を結ぶ道道増毛稲田線の線形改良を目的とした延長およそ1kmの道路新設工事でした。
 工事は、橋梁工事(別途発注)と調整を図り、年度内(平成22年3月)に新設道路を開通させなければならない制約の中、特に一般車両を通させながら高低差がある現道の擦り付け部分の施工が課題となり、3月上旬の供用開始に向け施工方法や工程の検討を試行錯誤しつつ幾度も繰り返しました。24時間交通誘導員を配置し、工事中の道路の部分使用や町道を使用し、同時に通行ルートも変えながら一般車両の誘導を行いました。冬期間のスリップ等による事故や吹雪による視界不良の事故を防止するため、夜間パトロールの実施、砂散布、安全設備(電光掲示板、バルーン型投光器等)による視認性の向上を図りました。
 また、この年は例年になく降雪量が多かったこと、施工場所が平坦地で川も近いことから、常に強風にさらされながらの施工であったこと、工期的に非常に厳しい状況での施工でしたので、現場での作業は大変な苦労を要しました。
 今回の工事施工にあたり、非常に厳しい工期にも関わらず無事故・無災害で終わらせれたことについて、当現場に協力して頂いた当社技術者の方々や協力関係業者の方々に深く感謝をしております。今回の現場代理人表彰を今後の活力とし、より一層の技術の向上に励んでいきたいと思います。


工事概要
総延長:L=1,044m
道路土工:15,280m3
植生工:700u
排水工:1,920m
カルバート工:94m
路盤工・舗装工:8,452u(車道部)、3,520u(歩道部)
防止柵工:83m
道路附属施設工:1式
撤去工:1式
仮設工:1式
工期:平成21年8月28日〜平成22年3月23日


↑上に戻る



夕張岩見沢線 交付金5改築(地すべり対策工)工事

●夕張岩見沢線 交付金5改築(地すべり対策工)工事 東和石田・拓殖 経常建設共同企業体 現場代理人 杉岡 強氏


▲集水井機械掘削状況 ▲螺旋タラップ完成


 当工事は、道々夕張岩見沢線に面した夕張市清水沢1丁目地内で今後、行われる道路改良工事に先だって地すべり抑制工事を国有林内で行いました。
 今回の立孔掘削は6箇所中5箇所が25mを超える深さということもあり、墜落災害・酸欠災害には通常以上の対策を行いました。
 特に注意した点は、石炭の産地であったことと、周辺に現在は営業されていない温泉が在ったことなどから、酸素濃度測定に加え硫化水素の測定も立孔入孔時だけではなく常時測定をし、万が一に備えました。
 今回の工事により、夕張本町と清水沢地区を結ぶ唯一の道路を安心して通行することができる路線になることを願います。


工事概要
工  期:平成21年07月10日〜平成22年03月30日(264日間)
施工場所:夕張市清水沢1丁目
 集水井工:6基(H=25.5・30.0・15.5・28.5・25.5・25.5m)
 集水ボーリング工φ40:4242m
 排水ボーリング工φ90: 444m
 工事用道路工W=3.5〜6.0m:587.5m


↑上に戻る



3・4・4斜里網走通外 改築工事(交付金)外1工区

●3・4・4斜里網走通外 改築工事(交付金)外1工区 土橋工業 株式会社 現場代理人 岩原 剛氏


▲完成(全景) ▲完成(歩道)


 当工事は、斜里町市街地を通る旧国道のスムーズな交通の流れと、歩行者の安全を確保するため、車道幅員11.0m、歩道幅員4.50m×2の全幅員20.0mに改築する街路整備工事です。
 車道両側には停車帯(W=2.25)を設け、歩道には擬石縁石とインターロッキングブロックを使用し、商店街の景観にも配慮した道路となります。
 施工中は、現道であるため一般車両、歩行者の安全確保に苦労しました。また、商店、スタンド、ホテル、バス会社の出入り口等での施工に当たっては、休業日、夜間、チェックアウトからチェックインまでの時間帯などに合わせた工程を設定することで、何とか営業に支障をもたらすことなく工事を完了しました。


工事概要(第1回変更)
施工場所:斜里郡斜里町
工期:平成21年7月15日〜平成21年12月10日
工事内容
工事延長:L=175.45m 幅員 W=20m(11.0+2@4.5)
土砂掘削:2,000m3
車道路盤:2,050u
車道舗装:2,050u
歩道路盤:1,300u
インターロッキングブロック:1,300u
大型標識基:2基
車道用縁石:360m
植樹帯縁石:180m


↑上に戻る





↑上に戻る



HOME