建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年2月号〉

年頭所感

道北圏の地域産業と高次医療へのアクセスが重要課題

国土交通省 北海道開発局 稚内開発建設部 部長 堀内 宏



 明けましておめでとうございます。
 さて、内閣府の月例経済報告によると、我が国の景気は、持ち直してきているが、依然として厳しい状況にあります。また、北海道及び道北地域の景気は日銀金融経済概況によると、低迷しているもののやや持ち直しの動きも見られるとされています。
 こうした状況の中、稚内開発建設部では、平成20年度からスタートした「地球環境時代を先導する 新たな北海道総合開発計画」に則り、地域の発展や課題解決のために必要な事業を重点的かつ効率的に、引き続き取り組んでいきます。
 まず、道路整備事業では、一般国道40号幌富バイパス事業・更喜苫内防雪事業において、冬季の雪害対策や規格の高い道路整備を進めることにより、確実性・迅速性・安全性の向上を図り、道北圏の地域産業の発展や高次医療へのアクセス確保等、地域居住環境の向上や地域活性化に貢献するものと考えています。さらに、平成22年3月までには新たに幌富バイパスの供用を図る予定であり、既に供用済みの豊富バイパスと接続する高規格幹線道路として、道北地域の高速ネットワーク形成に寄与いたします。また、昨年新規事業化となった一般国道238号浜猿払防災事業により、オホーツク沿岸道路の海岸浸食による道路破損及び地吹雪等の危険箇所解消を取り組んでいきます。
 今後も一般国道40号線において宗谷管内の豊かな自然環境と調和させた手法である「北海道スタンダード」による整備を取り組んでいきます。
 空港整備事業では、昨年11月に稚内空港滑走路延長工事が完成し、今後、冬季就航率の改善が期待されます。
 港湾整備事業では、稚内港において、港湾機能の充実と利便性向上のため、引き続き第一副港地区の老朽化対策を取り組みます。また、利尻・礼文島においては、地震発生時に唯一のライフライン確保のため手段として耐震岸壁の整備などを取り組んでいきます。
 農業農村整備事業では、農業と湿原の共生を目指し、平成19年度に着工した総合農地防災事業「サロベツ地区」及び平成17年度に着工した総合農地防災事業「稚内中部地区」の両工事を引き続き着実に取り組んで参ります。
 厳しい財政状況の中、管内の社会資本整備を図っていくためには、地域における連携・協働を一層強化し、より効果的、効率的な事業の展開を進めていく必要がございます。また、コスト縮減に努めるとともに、既存ストックの有効活用や適切な維持管理を図っていくことが必要です。これまで培った知恵・経験・技術を活かして安全・安心な地域づくり、地域の将来を見据えた魅力と活力あるまちづくりを目指して事業に取り組んで参る所存です。 
結びに、新年が希望に満ちた素晴らしい年になりますことを祈念し、年頭のご挨拶といたします。本年も宜しくお願いいたします。



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