建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年2月号〉

年頭所感

農水産の供給力強化とオホーツク地域づくり推進

国土交通省 北海道開発局 網走開発建設部 部長 小笠原 章



年頭ご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
平成22年の新春を迎え、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 さて、昨年のオホーツク地域を振り返ってみますと、10月に湧別町・上湧別町が新法の下では道内唯一の合併を行い、新「湧別町」が誕生しました。オホーツク地域では広大な土地と豊かな資源を有しており、活力ある農林水産業が営まれ、また、関連の製造業が発展してきています。広域分散型社会の中でこの地域を発展させるためには、この地域の産業をさらに強化させるとともに、地域の中で人材育成を図る必要があります。そのためには、「多様な主体の連携・協働」により、「オホーツク連携地域・地域づくりの方向」を共有し、役割をしっかりと担い、具体的な取組を実践していく必要があります。
 地域共有のビジョンとなる「オホーツク連携地域・地域づくりの方向」は、オホーツク地域づくり連携会議において合意をし、網走開発建設部では、「食料供給力・競争力強化プロジェクト」、「安全・安心・快適な地域づくりプロジェクト」、「広域交通ネットワーク形成プロジェクト」、「観光交流推進プロジェクト」及び「オホーツク環境保全プロジェクト」を策定しました。
 これに基づき網走開発建設部の平成21年度事業では、「食料供給力・競争力強化プロジェクト」において、食料供給力の強化や安全で良質な農水産物の供給力の強化に寄与する畑地かんがい施設整備などの農業農村整備事業、紋別港などの農水産物の荷役と物流の効率化やウトロ漁港をはじめとする第4種漁港において漁業活動の効率化・衛生管理を図るための施設整備を推進して参りました。
 「安全・安心・快適な地域づくりプロジェクト」では、常呂川をはじめとする1級河川4河川で堤防・護岸の整備、国道の震災対策・冬期交通障害の解消、港湾・漁港における荒天時の高波対策のための防波堤整備など、頻発する自然災害に備えた防災対策を進めて参りました。
 「広域交通ネットワーク形成プロジェクト」では、管内外の広域的な生活圏の交流・連携を強化する旭川紋別自動車道(昨年12月12日・白滝IC〜旧白滝間供用開始)や北海道横断自動車道などの道路整備、地域の物流拠点である重要港湾の網走港・紋別港において港湾機能の拡充を推進して参りました。
 「観光交流推進プロジェクト」では、地域と連携して、個性的で魅力のある地域づくりに貢献するシーニックバイウエイの活動、みなとオアシス網走や地域マリンビジョンなどの取組を行って参りました。
 「オホーツク環境保全プロジェクト」では、常呂川などの水質改善対策や自生種に配慮した道路緑化対策などの取組を地域住民、NPO及び自治体などと連携・協働しながら進めて参りました。また、網走湖については学識者などのご意見も聞きながら水環境改善対策に取り組んで参りました。
 公共事業費は年々厳しさを増しており、社会資本整備は限られた予算の中で、低コストで質の高い事業を重点的、効果的かつ効率的に推進していくことが求められています。網走開発建設部といたしましても、これまでの事業の成果と諸課題を踏まえ、一層の努力を傾けていきたいと考えております。
皆様にとって新しい年が希望に満ちた年でありますよう、また、オホーツク地域が益々発展いたしますようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶とします。



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