建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年2月号〉

年頭所感

道南地域活性化に向け総合的な事業展開

国土交通省 北海道開発局 函館開発建設部 部長 木村 邦久



 新年明けましておめでとうございます。
 日頃から、皆様には、函館開発建設部の事業実施にあたり、ご支援、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年を振り返ってみますと、管内では、函館開港150周年を記念して、様々な事業が行われ、新たな歴史への一歩を刻みました。当部でも港の施設とその役割について理解を深めていただくことを目的として、みなと見学会及びパネル展を実施いたしました。また、昨年3月には、函館新外環状道路(空港道路)が着工し、11月には、函館江差自動車道北斗富川ICが開通の運びとなりました。一方、7月の記録的な多雨、冷夏があり、道南地域にとってはやや天候に恵まれない1年となり、農作物のほとんどが不作となりました。また、管内の経済・雇用情勢は、観光客の入り込み数の減少などにより依然として厳しい状況が続いています。
 函館開発建設部は、渡島・檜山の道南地域において、北海道の総合的な開発を進める「北海道開発局」の現地機関として、道路整備、治水、港湾整備、空港整備、水産基盤整備、農業農村整備などの公共事業を実施しています。
 道路事業では、より安全で一刻も早い救急搬送を可能にするとともに観光客の増加・物流効率化を図るため、高規格道路(函館江差自動車道・函館新外環状道路)の整備を進めています。治水事業では、水災害のない安全でゆとりのある社会基盤の形成を図るとともに、豊かな自然を活かした個性的な地域づくりを目指して、国土交通省が行っている全国一級河川の水質調査で、過去に何度も水質日本一になっている日本有数の清流河川である後志利別川の整備を進めています。港湾事業では、ネットワーク機能の強化、地域の活性化や安全・安心な暮らしの実現を目指し、国際貿易や国内物流拠点としての港湾機能の充実、地域生活基盤の充実などに向けた整備を進めています。空港事業では、函館空港の老朽化したエプロンや誘導路の改良整備を進めています。水産基盤整備事業では、活力ある漁村づくりの推進、自然と調和した漁港づくりの推進や安全・安心な漁村の形成等を目指した漁港の整備を進めています。農業農村整備事業では、大野平野地区において、老朽化した施設を再編整備し、農業用水を安全かつ安定的に供給することにより、地域農業の生産性の向上と経営の安定を目指します。また、今金地区において、区画整理を柱とした農地再編整備事業の実施を契機に、多様な担い手が支える農業生産システムを構築するとともに耕畜連携による循環型農業を展開できるよう調査を進めています。
 政府は、昭和27年(1952年)の北海道開発第1次五か年計画を皮切りに6期にわたる計画を経て、平成20年7月、「地球環境時代を先導する新たな北海道総合開発計画」を閣議決定しました。
 この計画のもと、函館開発建設部では、地域の皆さんのご理解とご協力をいただきながら、今後とも、安全で安心な暮らしと地域の活性化に貢献する事業を着実に職員一丸となり推進していく所存でおります。
 最後に、皆様のますますのご健勝とご多幸を心から祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。



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