建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2010年2月号〉

年頭所感

次世代のための更なる地域活性化に向けて

国土交通省 北海道開発局 札幌開発建設部 部長 佐藤 昌志

佐藤 昌志 さとう・まさし
昭和29年10月21日生まれ
昭和54年 3月 北海道大学工学部卒
昭和54年 4月 本州四国連絡橋公団第二建設局児島工事事務所
昭和55年 9月 北海道開発庁北海道開発局土木試験所採用
昭和62年 4月 同北海道開発局長官房情報管理室開発専門官
平成 1年 4月 同北海道開発局帯広開発建設部 帯広道路事務所工事課長
平成 2年 6月 同北海道開発局帯広開発建設部地域振興対策官
平成 4年 6月 同北海道開発局帯広開発建設部道路課長
平成 5年 6月 同北海道開発局開発土木研究所 構造部構造研究室長
平成11年 4月 同北海道開発局札幌開発建設部札幌道路事務所長
平成13年 1月 国土交通省北海道開発局旭川開発建設部次長
平成14年 8月 同北海道開発局札幌開発建設部次長
平成15年 7月 同北海道開発局建設部道路維持課長
平成19年 7月 同北海道開発局室蘭開発建設部長
平成21年 7月 同北海道開発局札幌開発建設部長


 新年あけましておめでとうございます。
 皆様には、健やかに新しい年を迎えられたことと、心からお慶び申し上げます。
 現在、我が国経済は、為替市場の急激な円高などにより依然として厳しい状況にあります。その中で北海道の景気は、日本銀行札幌支店の金融経済概況などによれば、補正予算による公共投資の増加など、政策効果を主因に個人消費は持ち直しの動きがみられるものの、雇用・所得環境は厳しい状況が続いていると言われております。
 こうした中、当部管内では、昨年始まった新たな動きとして、3月には民間事業者主体の「北海道ワインツーリズム」推進協議会の設立、4月には「さっぽろ広域観光圏整備計画」の認定といった各々の街の地域資源を活用した地域活性化に向けた動きがスタートするなど、当部としても引き続き「地域づくり連携会議」での議論を踏まえて、石狩、空知地域の活性化に寄与すべく各種施策に取り組んでいるところであります。
 まず、道路事業では、地域間の連携強化や物流拠点とのアクセス向上を図る地域高規格道路として、道央圏連絡道路(新千歳空港関連、美原道路等)の整備や都市内の交通混雑解消に向けた一般国道12号・275号苗穂交差点などの整備、円滑な交通の確保に向けた一般国道230号小金湯拡幅などの4車線化事業を行っているほか、一般国道36号札幌駅前通地下歩行空間や電線共同溝の整備に取り組み、魅力ある都市の再生を目指し、快適な歩行空間の形成を図るとともに、都市災害の防止に努めているところです。
 さらに、一般国道231号雄冬防災や橋梁の耐震補強に取り組むなど、引き続き、安心で安全な道路ネットワークの確保を重点的に実施しているところであります。
 農業事業では、国営かんがい排水事業として、空知中央用水地区、道央用水(三期)地区、篠津中央二期地区、樺戸(二期)地区、江別南地区、浦臼地区、幌新地区において、良食味米の安定的な生産に必要な用水確保のため、ダム、頭首工、用排水路、揚排水機等の整備を進めておりますし、一方では同じ国営かんがい排水事業の樺戸地区、当別地区においては、国営農業用水再編整備対策事業として、水利施設の整備と併せて地域用水機能(防火用水、親水・景観保全機能等)の維持・増進を順次実施している状況であります。
 国営農地再編整備事業でも、由仁地区、妹背牛地区において、区画整理等により、生産性の高い基盤の形成と土地利用の整序化を行っております。
 空港事業では、新千歳空港において冬期間における航空機の定時制確保を目的とした航空機除氷雪作業場の整備並びに航空機の安定運航確保を図るためのILS双方化整備に取り組んでいます。また、国際線旅客ターミナル地区に関連したナイトステイエプロンの整備や誘導路改良に関する整備も着実に進んでいるところです。
 国営公園整備事業では、国営滝野すずらん丘陵公園において「滝野の森ゾーン(東エリア)」を平成21年度にオープンしました。平成22年度は「滝野の森ゾーン(西エリア)」をオープンし全園開園したいと考えております。
 公共事業費は年々厳しさを増しており、社会資本整備は限られた予算の中で、低コストで質の高い事業を重点的、効果的かつ効率的に進めていく必要があります。当部といたしましては、これまでの事業の成果と諸課題を踏まえ、地域の発展に寄与するため一層の努力を傾けてまいりたいと考えておりますので、皆様には今後とも御支援と御協力をお願いいたします。
結びに、皆様のますますの御多幸と御発展を心より御祈念申し上げ、年頭のあいさつといたします。



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