技術・製品ニュース
![]() |
▲オートゲートの構成 |
![]() |
![]() |
![]() |
▲通常時 ゲートは扉体重心の回転モーメントと ウエイト重心の回転モーメントの つり合った状態で止まっている |
▲内水排除時 バランスウエイトが扉体を開く方向の モーメントを助け、扉体内外水位差の わずかな水圧荷重によりゲートを開く。 |
▲逆流防止時 水位の上昇により扉体とフロートの浮力のモーメントが 閉方向に働き、内外水位差が生じなくても 吐口高の約70%の水位でゲートは全閉する。 |
▲クリックすると拡大したものが開きます。
■オートゲートの特徴
ゲートの自動開閉機能
オートゲートは、扉体の浮力と作動を調整するバランスウエイトを組み合わせ、わずかな水位差でも常に水位バランスを保ち、自動的に開閉できる無動力の自動開閉ゲート。
優れた内水排除機能と水密性
フラップゲートは、内水排除時の扉体の開口状態に制約を受けるが、オートゲートの場合は常時扉体が開いており、低水位でも完全に排水するとともに、外水位の上昇に合わせ扉体の浮力と水圧で閉塞し確実な水密が確保できる。
建設コストの縮減と工期短縮
門柱レスの構造により、門柱・管理橋などの建設費が不要となる。さらに樋門施設を柔構造樋門として函体をプレキャスト等で施工することにより、施工期間を大幅に短縮でき樋門全体の工事費が縮減できる。
維持・管理費用の軽減
扉体の開閉が無動力のため、従来の開閉機の運転費用は一切不要となる。加えて機械的な動きを伴わないシンプルな構造のため、メンテナンス費用も大幅に軽減できる。
景観への配慮
門柱レス構造なので、河川の景観を水辺の自然なイメージに作り上げることができる
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
▲豊城1号樋門/鵡川[平常時] | [増水時] | ▲沼館川排水樋門/雄物川[平常時] | [増水時] |
▲クリックすると拡大したものが開きます。
■自動開閉のしくみと水密性
フラップゲートに回転軸を介してバランスウエイトが取り付けられているため、扉体の開閉モーメントを相殺し、通常のフラップゲートと比較して1/5以下のわずかな力で扉体を開閉させることができる。このため水位変動に敏感に反応し、的確なタイミングで自動開閉を行なう。
扉体の回転軸を前方に配置して扉体の初期開度を約8°〜10°に設定しているため、水圧の生じないわずかな水深での排水を妨げることがない。
扉体の内水側にフロートを取り付けているため、水位が上昇すると大きな浮力が働き、ウエイトの作用と合わせ、すばやく閉動作を行ない確実に止水する。
開閉機構が自重バランスの回転による開閉というシンプルな機構であるため、ゲート設備全体が3°まで傾いても自動開閉及び水密性には支障が発生する心配がない。したがって、柔構造の樋門にも適している。
扉体が回転して水密ゴムを押し付ける構造であるため、引上げ式ゲートのように摺動によりゴムがめり上がる心配なく、良好な止水効果が期待できる。
|
![]() |