建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2009年2月号〉

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徳富川から恵みの水を

――四町の農地と市街地に恵みの水

樺戸農業開発事業所 徳富ダム


▲徳富ダム(平成20年10月時点)

 札幌開発建設部樺戸農業開発事業所が建設を進めている徳富ダムは、北海道開発局、北海道及び西空知広域水道企業団により石狩川水系徳富川の北海道樺戸郡新十津川町北幌加地先に建設される共同ダムである。
かつて、石狩川と徳富川の合流点付近は「トックプト」と呼ばれていた。これはアイヌ語で「トック(tok)」は「凸起物」、「プト(put)」は「川の入り口」を意味しており、これが徳富地区の地名の由来とされている。徳富川は空知管内新十津川町に位置し、暑寒別岳や群別岳など標高1,300〜1,500m級の増毛連峰を水源として南東方向に流れ、新十津川市街地先で石狩川に合流する。流域面積は313.9平方q、流路延長は50.8kmに及ぶ一級河川だ。
 徳富ダムはこの河川の正常な流水を維持しつつ、洪水調節、かんがい用水、水道水の供給を目的として建設されている。
構造はコンクリートの重量で、水圧をはじめとする諸荷重を支える三角形断面を有する重力式コンクリートダムで、高さは78.4m、総貯水容量は36,000,000m3、有効貯水容量は33,400,000m3の規模となる。
 本年度の工事は平成20年5月から本体の打設を再開し、11月に完了した。来年度からは試験湛水を開始し、翌年から本格的に機能を発揮する予定だ。


徳富ダムの諸元データ
位   置:北海道樺戸郡新十津川町北幌加地先
型 式:重力式コンクリートダム
堤 頂 長:309m
堤   高:78.4m
集水面積:65.3ku
湛水面積:1.59ku
総貯水容量:36,100,000m3
有効貯水容量 :33,500,000m3
最低水位:EL271.8m
常時満水位:EL306.5m
サーチャージ水位:EL313.4m
設計洪水位:EL314.9m

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