建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2009年2月号〉

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中越地震にめげることなく長岡・魚沼地区発展のため八箇峠道路を建設

――貫通が待たれる八箇峠トンネル(仮称)

長岡国道事務所 八箇峠道路


▲上越魚沼地域振興快速道路図
▲八箇峠道路(起点十日町市方向から終点南魚沼市方向を望む)
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 中越地域を所管する長岡国道事務所管内は、長岡・魚沼両地方生活圏を主体に8市4町1村からなり、新潟県の人口の約3割を占め、約70万人が生活している。地域住民の生活を守るため、道路を中心に安全・安心して利用できる社会資本を提供している。
 しかし、十日町市から南魚沼市の間を結ぶ現在の国道253号は、事前通行規制区間や線形不良を抱える八箇峠を通過するため、安定的な交通確保や高速交通体系を構成することが困難な状況にあり、地域の連携や交流の障害となっている。
 異常気象時の通行規制区間は2区間で7.6kmに及び、時間雨量40mm、連続雨量80mmで通行止めを余儀なくされる。また、冬期は積雪による幅員減少や凍結によるスリップ事故など、雪国特有の交通障害が発生している。
 このため、これらの障害の解消と同時に、関越自動車道六日町I.Cへのアクセス強化を図り、地域の連携強化や地域振興プロジェクトを支援するために「八箇峠道路」が計画され、整備が進められている。
 この「八箇峠道路」は、上越市から南魚沼市を結ぶ60qの地域高規格道路「上越魚沼地域振興快速道路」の一部となるもので、十日町市八箇を起点とし、国道253号の難所である八箇峠を通過し南魚沼市余川を終点とする延長約9.7kmの道路だ。
 この整備により、253号の通行規制区間や交通の難所である八箇峠の交通障害が解消されるだけでなく、十日町生活圏・南魚沼生活圏の地域活性化の促進と一体的な圏域形成が可能となる。
 工事は現在、八箇峠トンネル(仮称)の施工と盛土、橋梁などの工事が精力的に行われている。施工に当たっては、計画段階から「八箇峠道路環境検討委員会」の指導・助言を得ながら、環境に細心の注意を払いながら進められている。


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