建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2009年2月号〉

年頭所感

留萌ダムの完成が秒読み段階へ

国土交通省北海道開発局留萌開発建設部 部長 小笠原 章

 新年、あけましておめでとうございます。昨年は、北海道開発事業の推進にご理解とご協力を頂き厚く御礼申し上げます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 さて、昨年、今後10年間の北海道の発展に向けた地域づくりのビジョンである北海道総合開発計画が閣議決定されスタートいたしました。この計画においては、地球環境時代をリードする新たな北海道の地域づくりとして、地球環境問題や人口減少などの国家的な課題の解決に貢献するため、開かれた競争力のある北海道の実現、持続可能で美しい北海道の実現、そして多様で個性ある地域から成る北海道の実現を戦略的目標に掲げています。
 留萌地域は、豊かな漁場に恵まれ、また、米、果物など食材の宝庫であり、夕日のきれいな美しい海岸線や海鳥で有名な離島を持つなど魅力と個性あふれる地域です。留萌開発建設部においては、留萌地域の個性を活かした地域づくりを推進するために、地域の方々と一緒になって検討を重ね、留萌地域の地域プロジェクトを策定いたしました。今年は、このプロジェクトに掲げた目標である食料供給力の向上、観光活性化、自然環境保全、防災力向上、交通ネットワーク形成の実現を目指して、事業の推進を図っていきたいと考えております。
 具体には、天塩町の富士見地区で国営総合農地防災事業、遠別漁港、雄冬漁港等の整備等を進め、地域の食料供給力の向上を図ります。天塩川下流域の汽水環境を再生し、多様な水性生物の成育環境を構築する事業など自然環境保全に配慮した事業を進めます。深川留萌自動車の整備、幌富バイパスの21年度供用に向けた整備、天塩防災の調査設計、留萌港、羽幌港等の整備等を進め、広域的な交通ネットワークの形成を推進します。また、留萌川の大和田遊水池と留萌ダムの21年度完成に向けた整備や天塩川の改修等を進め、地域の安全・安心を高めてまいります。これらの事業の実施を通じて、地域の活力と魅力を高め、住んで良し、訪れて良しの地域づくりを進めていきたいと考えております。
 事業の実施にあたっては、これまで以上に地域の方々との連携を深め、積雪寒冷地の厳しい自然条件の中で培ってきた技術力を活かし、そして高め、スピード感を持って進めたいと考えております。また、工事の実施にあたっては、ワンデーレスポンスの徹底や3者調整会議の活用、総合評価落札方式の適切な運用などに努めたいと考えております。
 世界的な経済の低迷等、厳しい社会状況のなか、事業の執行機関として地域から信頼されるようコンプライアンスの徹底と適切な予算執行に努め、必要な予算の確保と工事の円滑な発注等により地域経済の活力回復にも貢献していきたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。


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