建設グラフインターネットダイジェスト
〈建設グラフ2008年8月号〉
【8月10日は道の日】
道道5号線の安全で円滑な通行を確保
――上ノ国町で早瀬トンネルを施工
●早瀬トンネル 工事
松本・山田・森川 特定建設工事共同企業体 所長 斉藤 新二郎
 |
▲坑口写真 |
私たちが担当している函館土木現業所の道道江差木古内線道路改良早瀬トンネルは延長511m(全体延長830m)、幅員は6.0m(路肩を含めると8.5m)で整備しています。早瀬トンネルの施工場所は檜山郡上ノ国町早瀬で、この町は歴史の古い町です。
元和四年(1618)イエズス会の宣教師ジェロニモ・デ・アンジェリス(イタリア)が、嵐のため上ノ国の天の川付近に上陸し、陸路で松前に向かいました。これがヨーロッパ人の最初の北海道上陸です。三年後に、アンジェリスは蝦夷地図を作成しましたが、上陸地点に「ツガ」と表記されていたことから、上ノ国の古名ツガ(テガ)の漢字表記「天河」が、天の川の名前の由来であると言われます。
15世紀頃の北海道南部では、日本海側は上ノ国、太平洋側は下ノ国と称され、日本海・北方交易の拠点として栄えた現在地に上ノ国の名前が残ったことに由来します。
江差木古内線は、檜山管内江差町から上ノ国町を経由して、渡島支庁管内の木古内町へ至る主要道道5号線です。当該区間は、第2次緊急輸送道路に指定されており、路線バスが運行されるなど上ノ国町と江差地方生活圏中心都市の江差町を連絡する重要な役割を担っています。
今回トンネル工事に着手した区間は、総幅員が5mと狭く、車両のすれ違いが困難で、異常気象の際の事前通行規制区間となっています。また、平成16年2月には岩盤崩落が発生し、一時的に大幅な迂回を余儀なくされました。
このため、トンネルにより危険箇所を解消するため、平成19年12月18日から工事に着手し、本年3月3目からトンネルの掘削を開始したところです。
進捗状況は上半約230m、下半180m、インバート152mまで進んだところです。幅員も拡幅されることから安全で円滑な通行が確保されるほか、事前通行規制
HOME