建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2008年6月号〉

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いぶり地域の特性を活かした産業活動を展開

北海道胆振支庁 農業・林業・水産業



▲有珠山の森林(壮瞥町)

 胆振支庁は北海道の中央南部に位置し、東西152q、南北98qの細長い地形で南部の約218qは海岸線で太平洋に面している。総面積は、3,968 kuで北海道の総面積の4.4%に当たる。人口は426,639人(H17年国勢調査)で65歳以上の人口が23.1%と高齢化が進んでいる。管内は、北海道の縮図といわれるように、農業、林業、水産業、工業、観光、港湾運輸などバラエティに富んだ産業活動が展開されている。

いぶりの農業
 管内の農業は、東部の勇払平野、西部の河川流域台地を中心に、冬温暖、夏冷涼な気候を活かした多様な農業が展開されている。東部地域では水稲(「たんとう米」など)、園芸(野菜や花卉など)、酪農、肉用牛(黒毛和種)などの生産。西部地域では温暖な気候を活かした果樹、露地野菜、高級菜豆、稲作や施設園芸作物など多種多彩な農産物の生産や畜産が進められている。特に、ブランド化に向けた取り組みでは、「白老牛」が商標登録、「豊浦いちご」「穂別メロン」が地域団体商標登録の認定を受けている。


▲ホッキ貝の水揚げ(白老町)

いぶりの林業
 胆振の森林面積は、253千haで、総土地面積の68.3%を占めている。管内では「北海道森林づくり条例」に基づき「北海道森林づくり基本計画」を策定し、百年先を見据えた森林づくりとして、これまでの木材生産主体の政策から、森林の多面的機能を持続的に発揮させる政策への転換を図るとともに道民との協働による森林づくりを進めている。また、道民のみどりに対する関心や期待が高まる中で、地域住民、ボランティア、地元企業、自治体が連携して「いろどり・いぶりネットワーク」が発足、地域でのみどり環境づくり活動に取り組んでいる。

いぶりの水産業
 胆振の水産業は、漁業生産額は、137億円で全道の4.9%を占めている。(平成18年度)すけとうだら、ほたて貝、ほっき貝、さけなどが中心で、これらの4魚種で全体漁獲高のうち金額で76.4%、数量で90.6%を占めている。(平成18年度)
 栽培漁業として、えぞばふんうに、マツカワなどの中間育成・放流やサクラマスライセンス制の導入で資源管理などを進めている。平成18年度から、マツカワの資源増大を目指す「えりも以西海域栽培漁業拠点センター」(伊達市)、栽培漁業技術開発の拠点「道立栽培水産試験場」(室蘭市)が稼働している。




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