建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2008年4月号〉

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周辺街地の住環境との調和を図る

――全住居に高齢化仕様・介護スペース配慮

北海道恵庭市 恵央団地4号棟新築事業

▲イメージ図

 恵庭市は、恵央団地C地区に4号棟新築を進めている。建設地の環境は茂漁川河川緑地などの周辺街地の住環境との調和を図った団地計画で、市が進める「水・緑・花」をテーマとする街つくりに寄与する計画となっている。
 住棟周囲には芝生や低木など緑化スペースを確保した。特に、近隣街区への配慮した団地中層化とし建物壁面線は出来る限り敷地境界線から後退させている。また、住居周辺近隣の日当たり、通風、交通の安全にも配慮した。
 住居に関しては、北海道の推進する「安心居住推進方針」に準拠、全住居玄関アルコープを設け、扉を防火仕様の引戸とした。これは玄関前での車椅子の回転、花などのしつらえ、コミュミケーション空間として利用、更に引戸は住居内においても可能な限り採用した。
全住戸の主寝室の広さを介護者の寝泊まりや介護作業空間に配慮し、従来より広いスペースとし、介護者対応の便所、車椅子の通行出来る住居内廊下など、間近に迫っている居住者の高齢化に配慮した。また、建物への経路も含めて、全ての部分で段差のないバリアフリー仕様とした。
 さらに、居住者の高齢化で裸火の事故防止や経済性、排気ガスのないクリーンな団地実現を意図して、オール電化システムとした。これにより維持費の低減が見込まれ、居住者への負担も低減出来る可能性がある。
 恵央団地は、間近に迫る高齢化社会、介護に対応できる居住空間を最大限備えた団地となる。
 4号棟の完成は08年6月予定。


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