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▲井倉側坑口完成予想図 |
甲府河川国道が所管する一般国道139号は、都留市十日市場から田野倉までの区間の渋滞が慢性化し、地域の住環境にも悪影響を及ぼしている。このため、都留バイパスが整備されており、現在は玉川地先から井倉地先までの区間で、最先端の技術を導入した都留第二トンネルが施工されている。
この都留バイパスは延長9.6kmで、都留第ニトンネルは延長621m、幅員は車道7m、歩道部2.5m。施工に当たっては、軟弱地山対策として最小拡幅型長尺先受け工法(AGF-S)、また高品質な覆工技術としてスラリーショットシステム、クラウン締め固めシステム、ハイ・イータス工法など最新鋭の技術が導入されている。
最小拡幅型長尺先受け工法(AGF-S)は、軟弱地山対策として地山改良に使用される鋼管に溝を入れることで、施工後に容易に撤去できる技術。特に鋼管に溝があることで折れやすく、撤去が容易であることから、打設する鋼管のスペースを敢えて拡幅する必要がなく、最小限の拡幅断面で施工できるため、無駄な材料を省くことが可能となる。
覆工クラウン締め固めシステムは、トンネルのコンクリートの締め固めが難しい天井部の施工を可能にするもので、締め固めに用いる振動バイブレーターを天井部に、あらかじめ設置しておくことで、打設後に引き抜きながら締め固めを行う。このため、品質や外観、耐久性などの性能が向上する。
スラリーショットシステムは、コンクリートの吹きつけに伴って発生する粉塵を抑制する技術で、通常は粉状である急結材を液状化することで、粉塵の発生を防ぐシステム。
ハイ・イータス工法は、コンクリート打設前に地山との裏に敷設する防水シートの裏に充填材を注入することで、コンクリート打設時に地山の複雑な形状による隙間の発生やシートの破損、コンクリートクラックや漏水などを防ぐ工法。
この他、施工にともなう環境への影響にも配慮し、施工現場では粉塵対策として防塵ネットやダンプの積み荷シャワー、乾式タイヤ洗浄機などを設置。防音対策としてズリ仮置き場に砂充填式パネルの防音壁を設置している。
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