建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2008年3月号〉

TOPICS

高規格幹線道路整備や農業農村整備、治山・治水を重点的に

全国公共事業費のシェア9.2%、総額6,209億円

2008年度北海道開発局予算

 2008年度北海道開発予算は、前年度比3.5%減の総額6,209億1,900万円となったが、前年度の減少幅(6.8%)のほぼ半分にとどまった。国費全体に占める「北海道シェア」は9.2%と昨年並みの水準を維持し・下落に歯止めがかかった。  2008年度は、新たな北海道総合開発計画(08年〜17年度)の初年度にあたることもあり、本道の優れた資源特性を生かし、地域活性化を図り、本道の成長力強化・支援と安全、安心に暮らせる地域づくり実現の施策が進められる。新規予算では、07年度で終了した道州制モデル事業推進費の後継として12年度までの「北海道特定地域連携事業推進費」を創設。  また、北海道洞爺湖サミットに向けては、地球温暖化問題が主要テーマとなることから「北海道環境イニシアティブ事業」として道民ぐるみの環境施策・事業を展開世界に発信する。

2008年度主要事業の概要
安心・安全な農産物・水産物の生産を高める
農業生産基盤の整備を通じた食糧供給力の強化に向け、生産基盤の弾力的な整備を進め、高品質の農産物生産性の維持・向上を図るとともに、担い手への農地利用集積と効率的で大規模な農業経営の確立。さらに、安全で安心な水産物を供給するため、陸揚げ時における鮮度保持の施設整備、水産資源の増大や沿岸域環境保全などを進める。

地域の発展の基盤となるネットワークの形成
道路事業では、国際競争を高める物流ネットワークの構築として北海道横断自動車道(本別・釧路間)、道央圏連絡道路(美原道路)の重点整備をはじめ拠点的な空港、漁港へのアクセス向上を図る。港湾・空港事業として、外易・内易ターミナル整備では苫小牧港、石狩新港の整備。観光振興拠点の釧路港、稚内港など整備を進める。 また、新千歳空港国際ターミナルの機能向上や稚内空港滑走路改良を進める。  一方、豊かな自然環境、観光景観を生かした事業ではグローバルな競争力ある自立的安定経済の実現に向け、外国人ドライブ観光の受け入れに向けた環境整備を進める。また、シーニックバイウェイ北海道の推進事業として、外国人観光客にやさしい移動環境で、道路案内標識の2カ国語対応や主要観光地の案内標識整備も進めるなどで景観を生かしたドライブ観光需要を掘り起こす。

安心・安全が確保された地域社会の形成
 防災対策の強化して、千歳川流域の河道掘削、堤防整備や豊平川の堤防強化など治水対策を強化する。緊急的治水対策としては、留萌川大和田遊水池、余市川事業を実施する。火山噴火や集中豪雨による土砂災害への対策として樽前山などの火山砂防対策を強化する。地震津波対策として耐震強化岸壁整備、津波情報提供の道路情報施設整備、津波から避難場所を保全する対策行う。港湾では、耐震強化岸壁として苫小牧、釧路港の整備、高潮・浸食対策で網走港、奥尻港などの整備を進める。  また、胆振海岸の人口リーフなどの浸食対策推進、世界自然遺産登録の知床周辺地域の国土保全整備事業を進める。  一方、ハード・ソフト一体となった防災・減災対策では市町村ハザードマップ作製支援、津波対策検討会、防災訓練実施など地域一体となった防災体制の推進を図る。

北海道の発展に貢献します
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