建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2007年12月号〉

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国際レベルの屋内スピードスケート場誕生

選手の育成と多目的機能を活かして市民のスポーツ拠点に

帯広市 屋内スピードスケート場

▲外観 ▲エントランス

 帯広市は、多くのスポーツ施設が集まる「帯広の森」の「運動施設区」内で、屋内スピードスケート場の建設を進めている。  帯広・十勝はこれまで延べ43人のオリンピック選手を輩出する日本のスピードスケートのメッカとなっている。昭和60年に供用開始した「帯広の森スピードスケート場」はパイピング基盤の劣化や施設の老朽化と、冷媒として使用している特定フロン(R11)が製造禁止となり、世界的な環境問題から、施設の改修が急務になった。同市では、スケートの中心帯広・十勝の特性や優位性を最大限に活かし、年間を通じて市民のスポーツ拠点として質の高い施設機能を提供するため、屋内化により帯広の森スピードスケート場を整備することになった。  特に、屋内化による効果としては、自然条件に左右されないことから、競技者にとっては高速化に対応した技術が図られ、世界で競う人材(選手)の育成に大きな役割を果たすとともに、国内外の大会会場となることで多くの競技役員や指導者など関係者が参集することでスピードスケート裾野がさらに広がり、世界的レベルの施設として国内外の交流が促進されスピードスケートの振興が期待できる。  さらに大会開催により観光振興面での経済波及や施設の通年利用により市民の健康増進の効果も図れる。  施設の基本計画は、建築的機能、施設特性、周辺環境等を十分考慮し、基本構造として屋根架構形式を採用するとともに、経済性と施工性及び設備機能との整合性を図りながら、耐震安全性に十分配慮した構造となっている。  さらに、多目的機能を有することから快適性、安全性、省エネルギー、環境にも配慮し災害時にも機能低下を極力抑える施設とした。  建設の年度計画は、19年度より建設工事に入り、21年度竣工の予定。


帯広の森 屋内スピードスケート場建設工事
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