コミュニティセンターと消防署の合築で安全な地域活動を保証

　釧路市が施工している西消防署音別支署・（仮称）音別コミュニティセンターは、昭和47年度に建設された生活改善センターと、昭和50年度に建設された西消防署音別支署の建て替え事業だ。
　西消防署音別支署は、消防署員の体制強化によって、事務室、仮眠室が狭隘化していた。また、消防車両の大型化により、既存の車庫では入庫が不可能なため、車両の更新も出来ない状態にあった。
　そこで旧音別町では、老朽化が激しい生活改善センターと、この狭隘化が著しい消防署音別支署とを合築する計画をたて、平成16年度に基本計画を策定した。この計画を市町村合併後の新釧路市として引き継ぎ、平成17年度に実施設計、平成18年度に着工した。二つの施設を合築することで、コミュニティセンターと消防署機能の他に、災害時に於ける避難場所や活動拠点とするための機能も持たせている。
　計画によると、ライフ維持設備（電気室、ボイラー室、発電気室）は2階に設置し、津波被害を回避できる構造となっている。また、災害備蓄庫、自家発電設備、飲料用の貯水槽、便所洗浄用の雨水貯水槽などが設置され、マンホールトイレも設置できるように、汚水排水枡の設置間隔を工夫している。
　さらに、屋外階段により外部から2階建物内及び屋上（一時避難場所）への動線を確保し、屋上の収容面積は500人程度を確保している。備蓄庫の物資、飲料水、洗浄水などは、300人×4日分と設定されており、緊急時などの備えをしている。