建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2007年1月号〉

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湿潤・肥培かんがい事業で増収率は75パーセントに

貴重な水がめとなる雄武ダムの建設も進む

北海道開発局 網走開発建設部 雄武農業開発事業所

網走開発建設部雄武農業開発事業所は、酪農地帯である雄武中央地区(一期・二期)で、酪農経営の基盤の安定化と、環境のクリーン化を目指し、国営かんがい排水事業を進めている。牧草地は、気象や土壌による影響を受けやすく、寡雨解消のために畑地かんがい事業が行われる。事業効果を見ると、肥培かんがいのみが施工された場合の増収率は30%だが、湿潤・肥培かんがいが行われた場合の増収率は75%にも達する。
また、液肥を導入すれば、土壌を固粒構造に変え、養分保持力や保水力が高まるため、作物が生育しやすくなる。さらに、これによって営農労力が軽減され、また肥料に要した経費も節減することが可能となり、農家経営の負担が軽減される。
さらに、地区全体の水がめとして、雄武ダムも建設されている。その役割は、土地生産性の安定化に必要な用水供給で、雪解け水や雨水を貯水し、4月下旬〜11月上旬までのかんがい期間に、4,039ヘクタールの牧草地に農業用水を供給する。
ダム形式は、ダムの中心で水を止める中心遮水ゾーン型ロックフィルダムで、堤高は53.6m、堤頂長234.0m、総貯水量は3,300,000m3、うち有効貯水量は2,700,000m3の規模となる。

▲肥培かんがいの状況 ▲干ばつ被害の状況(昭和54年6月) ▲事業後のイメージ


 ●雄武中央(一期)農業水利事業雄武ダム第六期建設工事 ●雄武中央(一期)地区 インサム導水路建設工事
飛島・勝村・地崎JV 南建設株式会社
 ●雄武中央(二期)地区 北雄武第3配水幹線水路工事 ●雄武中央(一期)地区 雄武ダム管理所新築工事
窪田建設株式会社 株式会社工 藤 組
 ●雄武中央(一期)地区 インサム導水路工事 ●雄武中央(一期)地区 雄武放水幹線水路雄武川横断工外一連工事
土橋工業株式会社 水元建設株式会社
 ●雄武中央(二期)地区 北雄武送水幹線水路工事 ●雄武中央(二期)地区 北雄武ファームポンド外一連工事
日東・石井経常建設共同企業体 村井建設株式会社

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