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茨城県警察機動隊庁舎は、築後30年以上が経過し、老朽化が著しい状況にある。また、建設当初より隊員が増員されたため、狭隘化が著しく、執務環境は劣悪なものとなっていた。この状況を解消し、機動隊の機能が十分に発揮できる施設として、新庁舎を建て替え整備することになった。
計画では、庁舎を構成する各諸室を、執務、訓練、その他待機を求められる機能ごとの特徴に応じた明快なゾーニングを行い、機能性を高めており、庁舎内外において、緊急時はもちろん通常時の訓練・執務においても、迅速かつ効率的な移動が可能な計画となっている。
十分な自然採光・通風を確保すると共に、柔剣道場と車庫を併せ持った庁舎となるため、振動・騒音への対策を十分に行い、快適な執務環境を確保する。
また、現行の機動隊機能を停止することなく建て替える必要があるため、敷地内では既存の樹木を残しつつグラウンドスペース南側に建設する予定となっている。さらに、機動隊車輛の出動動線、メンテナンス車輌動線はもとより、既存庁舎や寮との連携の図りやすさにも配慮している。
その他、庁舎と車庫を合築することで各機能が集約され、機動隊施設に求められる迅速性・機能性を確保している。
特に、比較的に大空間を必要とする柔剣道場は、車庫の上階に配置することで、直下階への特別な防音・防振対策を要しない計画としている。また、庁舎部分と車庫部分とは、エキスパンションジョイントで構造的に切り離すことで、庁舎エリアヘの騒音と振動を容易に抑えられる設計となっている。