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寄稿
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大阪府北部流域下水道事務所は、淀川以北の北大阪地域に位置する猪名川流域、安威川流域、淀川右岸流域の3流域下水道事業を所管しています。
管内の流域下水道事業は、日本万国博覧会に合わせて、昭和44年3月に全国の流域下水道で最初に水処理の通水を開始した安威川流域の中央水みらいセンターをはじめとして約40年を迎えようとしており、管内の下水道普及率も平成17年度末で96.4％と高くなっています。
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| ▲猪名川流域下水道 原田水みらいセンター 全景 |
猪名川流域下水道は、大阪府域及び兵庫県域にかかる淀川水系猪名川の流域を処理区とし、6市2町で構成された流域下水道であります。
当流域下水道の計画は、処理区域面積12,107ha（内大阪府5,470ha）、処理人口813,100人（内大阪府451,600人）、処理場（原田水みらいセンター）1箇所、幹線延長57.89km（内大阪府23.8km）であり、排除方式は分流式及び一部合流式にて下水道整備を行っています。
平成17年度末での整備状況は、下水道普及率が99.9％と高く、幹線についても全線完成しています。原田水みらいセンターでは、日量374,280m3の施設が供用しており、この内日量165,030m3が窒素・リン除去を目的とした高度処理施設となっています。また、水処理施設の屋上を利用した「せせらぎ広場」や「多目的運動広場」を整備し、「スカイランドHARADA」として開放しており、住民の方々に親しまれています。
現在の主要事業としては、当流域排水区の降雨確率年を5年から10年にレベルアップを行い、浸水対策事業として、平成16年度から大阪府と国土交通省が共同で大阪国際空港内に雨水貯留施設の建設を進めています。また原田水みらいセンターでは、処理水質の向上を目指し、平成15年度から3系E列水処理施設（高度処理施設）日量7万m3の増設、平成16年度から急速砂ろ過施設の建設を進めております。
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| ▲安威川流域下水道 中央水みらいセンター 全景 |
安威川流域下水道は、淀川水系安威川の流域を処理区とし、6市で構成された流域下水道であります。
当流域下水道の計画は、処理区域面積8,291ha、処理人口570,100人、処理場（中央水みらいセンター）1箇所、ポンプ場4箇所、幹線延長54.49kmであり、排除方式は分流式及び一部合流式にて下水道整備を行っています。
平成17年度末での整備状況は、下水道普及率が93.2％と高く、幹線についても残り0.8kmとなっており全線完成に向け整備を進めています。中央水みらいセンターでは、日量270,610m3の施設が供用しており、この内日量73,860m3が高度処理施設となっております。また、下水汚泥資源の有効利用を図ることを目的に、平成5年度より溶融炉施設の供用を開始し、生産されるスラグを「スラグストーン」の名称で建設資材として販売しております。
現在の主要事業としては、平成14年度から中央水みらいセンターのA－2－2系水処理施設（高度処理施設）日量5万1,000m3の増設や雨水ポンプ設備の更新を進めています。
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| ▲淀川右岸流域下水道 高槻水みらいセンター 全景 |
淀川右岸流域は、淀川水系芥川流域等を処理区とし、2市1町で構成された流域下水道であります。
当流域下水道の計画は、処理区域面積5,017ha、処理人口426,100人、処理場（高槻水みらいセンター）1箇所、ポンプ場2箇所、幹線延長36.66kmであり、排除方式は分流式及び一部合流式にて下水道整備を行っています。
平成17年度末での整備状況は、下水道普及率が96.8％と高く、幹線についても汚水幹線が全線完成し、雨水幹線の2.4kmを残すのみとなっています。高槻水みらいセンターでは、日量175,400m3の施設が供用しています。また、前島ポンプ場では、合流式下水道の改善を目的とした容量10,000m3の雨水滞水池を平成11年度から供用しています。
現在の主要事業としては、近年の宅地化に伴う雨水流出量の増加に対応するため、前島ポンプ場の雨水ポンプ施設の建設と合わせ平成18年度から高槻島本雨水幹線最終工区の整備に着手する予定となっております。また、前の2流域同様に処理水質の向上を目指し、15年度から高槻水みらいセンターのD系水処理施設（高度処理施設）日量2万8,760m3の増設を推進するとともに、大雨時における処理水の放流施設である安威川左岸ポンプ場の建設を平成16年度から進めています。
新たな事業としては、平成16年度末に策定した合流式下水道緊急改善計画に基づき、下水道計画区域のうち22％を占める合流区域の改善対策事業を進めているところであります。
「豊かで安心して暮らせるまちづくりと持続発展可能な循環型社会の創出」を目指す「ROSE PLAN（21世紀の大阪府下水道整備基本計画）」に基づき、雨水対策、高度処理、合流式下水道の改善、老朽化した施設の改築・更新及び下水道資源の有効利用などを計画的に推進してまいります。一方本府財政は、厳しい状況でありますが、これからもより一層、計画的かつ効率的な事業展開を図り、府民の多様なニーズに応えられるよう取り組んでまいります。