建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2006年9月号〉

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北海道の生鮮食料品流通の拠点市場札幌市中央卸売市場が改築

札幌市　札幌市中央卸売市場　センターヤード新築工事　防災センター建築工事

札幌市が進める札幌市中央卸売市場再整備は、第4期計画に入り、防災センター、センターヤードの建設に着手している。廃棄物処理施設は9月着手予定となっている。

　同市場は、昭和34年に全国17番目の中央卸売市場として開設。北海道の生鮮食料品流通の拠点市場として、重要な役割を担っている。しかし、築後40年が経過したことから設備系統を中心とした老朽化が著しく、人口増加により市場取扱量が上昇したことから、過密化への対応が迫られていた。このことから、老朽・狭隘化などを解消し、取扱数量の変化に対応できる施設として、市場を全面改築することになった。

　基本計画において、主な施設配置の方向性が明確にされた。
　センターヤードを中心とし、両サイドに水産棟、青果棟を配置、外側より卸売場、仲卸売場、荷捌き場と、物流に沿った機能構成とした。水産・青果棟の結節点に防災センターを配し、利便性、機能の集約化、案内性の良い構成とする。　立体駐車場と防災センターを連結し、市場周辺に緩衝帯を設け、周辺環境に対する影響を軽減する。

　中央卸売市場は、市街地に立地している都市施設であり、単に市場関係者だけではなく、市民に生鮮食料品の安定供給を行う、公共的な性格を有する施設である。
　そこで、施設1階に防災センターを設置し、市場全体の施設管理を行うほか、施設内に会議室を設け見学者の対応を行う。また、防災センターを基点として水産棟、青果棟の2階に見学者通路を設け、市場活動に支障のない場所から見学できるようにする。

　水産棟と青果棟のセンターヤードは、買出人車輌の駐車スペース（荷捌スペース）及びモートラによる買荷運搬サービスに配慮した車路で構成する。
　天候に左右されず利用できるよう全面屋根付とし、省エネルギー対策では自然採光、自然換気ができるトップライトを設け、消防法上の有効換気開口面積を床面積の15％以上確保する。
　このほかに、鳥害対策として防鳥ネットを鉄骨梁下端に設置、トップライト開口部には防雪ネットをとりつける。
　今後の予定としては、廃棄物処理施設の建設、外構周景工事があり、市場全体の完成は平成19年度11月頃を予定している。