建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2006年8月号〉

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広大な土地資源を背景に畑作・酪農を中心とした生産性の高い農業を展開

北海道網走支庁 北海道の農業


網走支庁は、北海道の北東部に位置し、約278kmの海岸線でオホーツク海に面している。耕地面積は168,200haで全道の14%を占め、広大な土地資源を生かした畑作と酪農を主体とする大規模土地利用型農業を展開している。
 気候は、極端な低温や日照不足による冷害・遅霜・早霜や、春先の強い南西風による風害など、農業を持続するには厳しい気象条件だが、農耕期間の気温は15〜16℃のため、畑作を中心として低温に適した農作物の生産が可能である。
 そうした気象や土地条件などの違いにより、管内では斜網・北見・東紋・西紋の4地域に大別され、それぞれの条件に合わせた特色のある農業が営まれている。主な作物は全道一の収穫を誇る玉ねぎの生産や麦、てん菜、ばれいしょなどの畑作に加え、酪農が中心で食糧供給基地としての大きな期待を担っている。

農業農村整備事業

網走支庁管内の土地は泥炭、重粘土、火山灰などの特殊土壌が広く分布し、これらの農地は気象に左右されやすく、管内では排水性、土地条件の改善を中心に事業が展開されている。畑作地域については畑地帯総合整備事業を、酪農地帯については草地改良整備事業を重点的に実施している。
 また、新たな取り組みとして、透水性の高い火山礫やホタテ貝を利用した暗渠排水、作物の生育に適した土壌水分量に改善するための客土など、生産性の高い農地改良整備が進められている。
 一方、農村の活性化と付加価値向上に向けた取り組みとしては、農業生産者自らが加工品の製造・販売を行う直営店や、農作業体験、加工体験のできるふれあいファームなどが増加している。また、農村公園や活性化施設などの交流拠点施設の整備も進んでおり、都市住民との積極的な交流を図っている。


網走支庁の農業農村整備事業に貢献します
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