| 野坂 俊夫 のさか・としお | |||
| 昭29年1月生 北見市出身、北大工卒、平1網走土現治水課河川係長、平4札幌土現同河川改修係長、平6土木部河川課主査、平7同治水係長、平8同計画係長、平9建設部同、平10札幌土現治水課長、平13建設部河川課長補佐、平15同河川課主幹、平16留萌土現事業部長、平17同建設部河川課長、平18現 |
寄稿
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| ▲紋別丸瀬布線改良工事 |
網走土木現業所の平成18年度当初予算は、国の公共投資の見直しや、道の財政立て直しプランなどによる公共事業費の抑制の影響を受ける中、補助事業において概ね189億円程度と、平成17年度当初予算約190億円に比べると1％未満程度の減額にとどまりました。
当所が所管するオホーツク管内は、昨年に世界自然遺産登録された『知床』やラムサール条約登録湿地に指定された『濤沸湖』をはじめとして、森と湖と海とが調和した豊かな自然を有しています。この特色のある、恵まれた自然環境と調和を図りながら、安全・安心で個性ある地域づくりを行うため、選択と集中の視点に立って、より効果的・効率的な事業執行に努めます。
広域分散型社会を形成しているオホーツク管内は、道路交通に多くを依存する地域特性であることから、物流の効率化、管内外との交流や観光客の利便性向上を図るため、道路ネットワークの拡充整備を推進します。また、自然災害に対する危険箇所の解消や緊急輸送を確保する道づくり、さらに地域のまちづくりと一体化した施設整備を進めます。
道路事業については、補助事業として概ね92億円で76箇所の事業執行を予定しています。
・道路改良事業では、トンネル工事に着手した紋別丸瀬布線（紋別市・遠軽町）や長大橋を施工中の網走端野線（網走市・大空町）など4路線について継続して整備を進めます。
・特改1種事業では高規格幹線道路 旭川・紋別自動車道 丸瀬布i・cへのアクセス道路となる丸瀬布インター線（遠軽町）の完了を目指します。
・道路の安全対策である災害防除事業は、知床公園線（斜里町）で引き続き重点的な落石対策を進め、知床の重要観光路線としての安全を図ります。
・冬道対策としての防雪事業は、士別滝上線（滝上町）など3路線において、スノーシェルター、防雪柵等の整備を行い「冬に強い道づくり」を目指します。
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| ▲3・3・2空港通1種改築工事 |
・凍雪害防止事業では北見常呂線（北見市）など3路線で路盤改良や堆雪幅の確保等の整備を進めます。
・交通安全事業では、嘉多山美幌線（美幌町）など9路線で交差点改良や自歩道の整備、視距改良等の安全対策を進め、遠軽芭露線では交通バリアフリー整備の完了を図ります。
・臨時交付金事業では、網走公園線（網走市）、仁倉端野線（佐呂間町）など37箇所で橋梁整備、線形改良、路盤改良等を行います。
・知事代行事業では、斜里町・清里町の2線道路の完了を図ります。
・効果的な道路の整備を期する地方特定事業では、士別滝上線（滝上町）など16路線で橋梁、線形改良、路盤・舗装などの整備を進めます。
街路事業については、補助事業として概ね34億円で15箇所の事業執行を予定しています。
・改築事業では3･4･4斜里網走通（斜里町）や3･4･10中央通（網走市）等6街路で引き続き用地補償や本工事の進捗を図ります。
・立体交差事業では、3･4･25大正通（北見市）について引き続き整備を進めます。
・地方特定事業では、3･4･5 留辺蘂中央通（北見市）など8街路で事業を実施します。
知事代行の下水道事業については、湧別町処理場の電気・機械設備の整備を行います。
公園事業については、オホーツク地方で2箇所目の道立広域公園となるオホーツク流氷公園（紋別市）の補助事業分として概ね3億3千万円で、園路、広場等の工事を行います。
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| ▲佐呂間別川基幹河川改修工事（芭露地区） |
治水関係事業では、近年全国的に多発している集中豪雨や台風による水害、土砂災害等の自然災害に対応する安全性の高い保全施設の整備を推進します。整備にあたっては、安心できる国土の形成（安全）、自然環境と調和した生きている川づくり（うるおい）、個性あふれる地域づくりと連携強化の支援（活力）、人と水のかかわりの再構築（ふれあい）の4本柱に基づき進めます。
漁港関係事業では新長期整備計画に基づき物流効率化やhaccpなどの品質・衛生管理にも対応する漁港施設の整備を進め、海岸整備では人命・家屋財産を高潮、波浪などから保全したり、海岸の侵食を防止して国土保全に努めます。
治水事業については、補助事業として概ね25億円で河川改修、砂防関係合わせて14箇所の事業執行を予定しています。
・河川事業では近年の大雨により多大な洪水被害を受けている小石川（北見市）、無加川（北見市）、佐呂間別川（佐呂間町）、興部川（興部町）など9河川について、水辺や周辺環境に配慮しながら改修整備を進め、洪水被害の解消に努めます。
また、興部川（興部町）など3河川において堤防の質的改良を行います。
・砂防事業では土石流などの土砂災害を防止するために通常砂防事業として呼人川（網走市）、稲積川（置戸町）で自然環境や景観に配慮しながら施設整備を進め、8線の沢川（佐呂間町）では新たに事業に着手します。
・急傾斜地の土砂崩壊防止対策事業として、網走台町地区の整備を促進し、完了を図ります。
・地すべり対策事業では遠軽町の生田原地区において、横排水ボーリングによる地下水低下対策を行い安全率の向上を図ります。
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| ▲網走南地区（呼人漁港） 地域水産物供給基盤整備工事（一般） |
漁港・海岸事業については、補助事業として概ね29億円で10箇所の事業執行を予定しています。
・漁港事業では広域漁港整備事業として斜里漁港（斜里町）、常呂漁港（北見市）、湧別漁港（湧別町）、雄武漁港（雄武町）について、衛生管理型への対応を考慮しながら静穏対策等の漁港施設整備を進めます。
また、地域水産物供給基盤整備事業として呼人漁港（網走市）、富武士漁港（佐呂間町）、芭露漁港（湧別町）、沢木漁港（雄武町）、興部漁港（興部町）について、環境に配慮しながら漁業生産活動の拠点となる漁港施設の整備を進めます。
・海岸事業では侵食の著しい沢木漁港海岸（雄武町）について、引き続き整備を促進します。