建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2006年7月号〉

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災害に強い安全で豊かな環境づくりを目指して

北海道胆振支庁 治山・林道

▲治山ダム(伊達市太平町)

胆振の治山事業

胆振管内は、北海道の中央南部に位置し、豊かで優れた自然環境に恵まれている。その反面年間降雨量が多く、位置や地形、地質等の自然条件から、地震・台風・豪雨・火山噴火による災害を受けやすく、さらに多数の山地災害危険地を抱えている。
 平成12年3月には、有珠山の火山性地震が発生し始めたため、臨時火山情報第1号が発表され、伊達市・虻田市・壮瞥町の有珠山周辺住民へ避難指示が出された。
 3月31日に有珠山が降灰、噴石による家屋の破損、公共施設の被災、地殻変動による鉄道や幹線道路の亀裂・湾曲など、ライフラインに甚大な被害をもたらした。
 これにより土石流防止対策として、災害関連緊急治山事業や、林地荒廃防止施設災害復旧事業を実施した。平成13年度からは、火山地域防災機能強化総合治山事業により噴火による災害の防止、地域住民の生活安全を図るため既存施設の強化や、新たな治山施設の追加、防災機能の高い森林整備を一体的に実施し、防災体制の確立を目指している。また、「災害に強い安全な国土づくり、水源地域の機能強化、豊かな環境づくり」の基本方針をもとに、地域住民の安心で安全な暮らしを目指して、積極的・計画的に事業を進めている。

▲森林基幹道 幌内栄線(厚真町)
胆振の林道事業

管内の森林面積は、土地総面積の68.4%にあたる252,843haとなっており、全道森林における割合は面積で4.6%、森林蓄積が3.86%を占めている。
 林道は、森林の適正な整備及び保全を図り、効率的かつ安定的な林業経営を確立するために必要不可欠であり、森林の総合利用の推進、山村生活環境の整備、地域産業の振興等に重要な役割を果たしている。
 今後も環境保全に配慮した工種・工法を採用するとともに、地域住民のニーズに応える自然に優しい林道づくりを進めている。





胆振支庁の治山・林道事業に貢献します
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