建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2006年5月号〉

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白川浄水場から清田配水池を結ぶ白川第3送水管を布設

シールド工法で農業研究センター内延長約3kmを横断〜全市的な安全・安定供給を図る

札幌市 白川第3送水管

白川第3送水管は将来の需要増に伴う送水能力の確保と、白川第1・2送水管の経年化による更新に備える代替機能の確保のほか、安全性向上を目的とした送水施設の二重化、耐震管を用いた耐震性の向上による事故リスクの回避等を目的に全長約25km(口径φ1,500mm)で計画された。
 今期事業では平岸配水池から清田配水池までの約6.3kmを優先して整備。平成15年度から実施設計に着手し、17年度末までに約2.0kmの布設が終了した。事業ルートには北海道農業センターの試験農場が広がっており、市民生活への影響や経済性、リスク削減等を考慮し、羊ヶ丘展望台から清田までの同センターの試験農場内を延長約3kmで横断するルートが最良と判断した。

<シールド工法を採用>

建設にあたっては同センターとの交渉の結果、シールド工法を採用している。縦断線形は両端の立坑を起点に試験農場内の最小土被り10m、河川横断部における最小隔離の確保をコントロールポイントとした。シールドの掘進方法については片側掘削あるいは両端から掘進して地中接合するかのいずれかの選択となったが、玉石混じりの土質を含む小口径の長距離シールドは実績が少なく、また工期の延伸につながるため、両端発進・地中接合の方法を採用。地中接合は高被圧水による安全性のリスク等を考慮したことでより確実性の高い凍結工法を採用している。工事は平成17年度に羊ヶ丘工区と清田工区の2工区で発注され、今年度から工事の佳境に入るが19年度の完成に向け、安全で確実な施工を進める方針だ。

工事概要
●施設整備事業の内 送水施設 国庫補助事業
白川第3送水管新設工事 羊ヶ丘工区
1. シールド工(一次覆工)セグメント内径φ2,150 l=1051.9m
2. 管布設工(二次覆工)duspφ1500mm l=1056.0m
3. 補助地盤改良工(凍結工法) 1式
4. 工期 平成17年7月20日〜平成20年1月25日
5. 施工業者 前田・田中・五洋・竹中土木・新太平洋特定共同企業体

●施設整備事業の内 送水施設 国庫補助事業
白川第3送水管新設工事 清田工区
1. シールド工(一次覆工) セグメント内径φ2,150 l=1848.3m
2. 管布設工(二次覆工)duspφ1500mm l=1848.7m
3. 工期 平成17年7月13日〜平成20年3月25日
4. 施工業者 岩田・佐藤・北土・大豊・杉原特定共同企業体



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