建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2006年4月号〉

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技術提案により挿入式拡径子親シールド機を採用

国土交通省 静岡国道事務所 1号静清共同溝

▲トンネル坑内

静清共同溝は、一般国道1号の静岡市清水辻町から静岡市南安倍間の12.8kmに共同溝を構築するもので、平成4年度に清水市内(現在静岡市)で工事着手し、順次静岡市側に向けて工事が進められてきている。現在はこのうち清水楠新田から長沼までの3.7km区間が施工されている。
 施工にあたっては技術提案総合評価方式により、施工者である大林・清水特定jvからの提案で、工事中に道路を広く占用する必要のある「開削工法」ではなく「密閉型泥水式シールド工法」を採用した。特に、施工中の交通渋滞解消に重点を置いているため、シールドマシンは施工しながら小さい径(φ4.25m)の子機から大きい径(φ5.71m)の親機へ拡大する「挿入式拡径子親シールド機」を用いることで、地上での開削による工事区間を極力抑制するよう配慮している。
 さらに「電気・電話収容区間」と「電気・電話・工業用水収容区間」は異なる大きさの共同溝が必要となるため、企業としての技術開発の成果である「挿入穴拡径子親シールド機」が採用されている。
 一方、シールドトンネルの内壁となるセグメントの継手には、水平コッター式継手+プッシュグリップセグメントを採用した。この特徴としては、@ピース間の継手金物(水平コッター)を断面中心付近に配置できるため、継手部に発生する正・負曲げモーメントに対し効率よく曲げ性能を発揮でき合理的な配筋が可能であること、A継手金物の鋼製主部材がコンクリートで覆われているため耐久性に優れていること、B継手金物がセグメント本体に内蔵されているためトンネル内面が平滑になることなどが挙げられる。東地区の工事完了は平成18年7月を予定している。

▲分岐立坑内 ▲親機及び子機合体状況


1号静清共同溝 静岡東地区工事 
 ●施工:大林・清水特定建設工事共同企業体――――――――――――――――――――――――――

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